引き続き景況悪化
  ―(近畿地域)機械情報産業の景況・事業動向調査
 

 

 日機連大阪事務所は、近畿地域の機械情報産業(17品目、117企業)を対象とした「(近畿地域)機械情報産業の景況・事業動向調査」を実施しており、このほど、平成21年1~3月期実績、平成21年4~6月期見込みについて調査結果をまとめた。調査結果による景況・事業動向概要は次のとおり。

 なお、調査結果の詳細は日機連ホームページ(http://www.jmf.or.jp)をご覧ください。
 

1.景況動向

 当期(平成21年1~3月期)の景況感をDI値でみると、

 売上は、今期75ポイント減少(増加7%-減少82%)と5期連続でマイナスが続いている。受注も同様に5期連続でマイナスとなり、減少ポイントも83ポイント減少(増加2%-減少85%)となっており、売上、受注とも依然減少が続き、大きく落ち込んでいる。一方、設備投資も、20年度下期は69ポイント減少(増加6%-減少75%)と前期より23ポイント減少し、さらに大きく落ち込んだ。

 雇用状況については、相対的に過剰感がみられる。経営・採算については、平成20年度下期は77ポイント減少(増加8%-減少85%)し、企業収益が悪化している。

 このように1~3月期も前期に引き続き、全体的には内需、輸出の低迷等により景況感は悪化している。

 このような状況について、今回の景況感では「大変良い」、「良い」、「まあまあ」とするところが2%と5期連続で低下し、大変厳しい状況となっている。

 4~6月期の先行きについては、一部在庫調整の進展等の兆しを感じるとするところもあるものの、売上で79ポイントの減少(増加4%-減少83%)、受注で80ポイントの減少(増加4%-減少84%)が見込まれ、引き続き景況悪化が懸念される。
 
2.事業動向

 主な輸出先は、中国(36%)、中国以外のアジア(29%)、北米(14%)となっている。

 また、受注動向については、内需向けで増加とする企業が3%、横ばいとする企業が11%、減少とする企業が86%、輸出向けは、増加とする企業が2%、横ばいとする企業が15%、減少とする企業が83%となっており、内需、輸出ともさらに減少している。

 過剰感のある従業員については、一時帰休(41%)、配置転換(24%)、早期退職(14%)等の対応がなされている。

 設備投資の動機については、更新(33%)、合理化・省力化(26%)、研究開発(22%)などが主なものとなっている。なお、研究開発は前期(16%)で今期(22%)と6ポイント増加している。

 「原油ならびに原材料取引状況」については、原油ならびに原材料価格は適正または下落傾向にある。しかしながら、値上げされたまま値戻しに至っていないものもあり、また今後取引価格の上昇を懸念するところもある。

 「資金繰りの状況」については、特に問題はないとする企業であっても、今後予断を許さないという見方をしている。また、先行きに不透明感があることから借入の慎重化、手元資金の取り崩し等で対応するところもある。
〔日機連大阪事務所〕
 
 



  コマツのコア・コンピタンスを高めるピオリア工場
  ―シカゴ事務所駐在員報告、コマツ・鉱業用ダンプトラック製造工場を見学
 

 

 日機連シカゴ駐在員は3月19日(木)、イリノイ州ピオリアにあるコマツ・マイニング・ダンプトラック製造工場を訪問し、同工場ジェネラル・マネージャーの鈴木康夫氏より、マイニング産業の市場の動向と同工場の今後の展開について話をきいた。

 

〔鈴木氏説明要旨〕

1.ピオリア工場は世界のマイニング製品の中核工場の1つ

 コマツの主な事業は、建設関連、鉱業関連、ユーティリティ関連(フォークリフトとミニ建機)で売り上げの91.3%を得ている。2008年現在でこれらの製造拠点はほぼ世界に均等に広がっており、売上高では日本が18.1%、北米が15.7%、ラテンアメリカが9.2%、欧州&CISが20.9%、中国が8.9%、その他アジアが16.0%、中東&アフリカが11.2%である。

 北米にはカナダのキャンデアック工場を含めて7工場あるが、2009年度以降は3工場(チャタヌガ、ニューベリー、ピオリア)に集約していく予定である。ピオリア工場は、コマツのマイニング(鉱業)機械製品(掘削機、ホイール・ローダー、ブルドーザー、ダンプトラックの4種類)の中のダンプトラックを製造している。ピオリア工場がある敷地内には、製造から開発、販売、サービスを行う部門が一箇所に集約している。ダンプトラックの種類は積載量100トンのタイプから360トンクラスまで各種揃っている。

 ピオリア工場は768人の従業員がおり、そのうちの500人弱が直接工従業員、その他に、開発部門、セールス部門、サービス部門、製造部門の間接従業員の構成となる。

 マイニング製品の売り上げはカナダアルバータ州にあるオイルサンド市場にも及んでいる。鉱業部門の持続可能な売上貢献は、不振な建設機械部門や他の産業部門の収益悪化をカバーしている。
 

ピオリア工場組立ライン
 

2.電気駆動式ダンプトラックが今後の主流に

 ピオリア工場では、現在、最高積載量の960Eをはじめ、名前にEの付く電気駆動式ダンプトラックを製造している。その構造は、ディーゼルエンジンの出力を直結された発電機で電気エネルギーに変換し、発生させた電気は直にタイヤ組み込まれたモータに流れ、そのモータで車を動かす仕組みである。

 したがって、トランスミッション、シャフトがなく、積荷の部分を大きく出来る。運転者にとっての電気ダンプの利点は、第1に機械駆動部分が少ないために保守点検が比較的容易にできる点である。

 電気駆動式ダンプトラックのもう1つの利点は、次世代対応がしやすい点にあり、無人電気駆動式ダンプトラックが一部テスト走行している。これは経費節減に大きな期待が寄せられている。

 ピオリアの製品群は、2つのメカニカル・ドライブダンプトラックと6つの電気駆動式ダンプトラックがあり、主な競争相手のキャタピラー社と対照的で、キャタピラー社はメカニカル・ドライブダンプトラックに焦点を当てている。1988年以来、コマツは約2,400の電気駆動式ダンプトラックを売り上げており、600以上のメカニカル・ドライブダンプトラックを売り上げている。

 余談だが、鉱山でのダンプの運転は通常の道路走行と違ってかなりの悪路を走るため大変過酷であり、ダンプトラックオペレーターのコストも高額である。
 

3.ピオリア工場の歴史と理念

 ピオリア工場の設立は、1935年に遡る。工場の前身は、ル・ターナー氏が起こしたブルドーザー・アタッチメント製造ビジネスから始まり、53年にはワブコ(ウェスティングハウス・エアー・ブレーキ・カンパニー)が買収し、57年にダンプトラックを作り始める。67年には電気駆動式ダンプトラックの製造を開始したが、84年にドレッサー・インダストリーが買収し、88年にコマツが事業拡大のためドレッサーと50―50のジョイントベンチャーを作り、94年にコマツが全てを買い取り100%現地法人化された。96年には930E機種(当時世界1の積載量320トン)を製作している。300トン以上のダンプはウルトラサイズといわれ、タイヤの直径は4mにもおよぶ。コマツのウルトラサイズの全世界でのシェアは40%強を、それ以外はライバルであるキャタピラー社がほとんどを占めている。2008年は新しい製品群(960E、860E)を発売し、中南米、オーストラリアからの引き合いがあり、中国も熱い視線を向けている。鉱山によっては自家発電設備を備えているところもあり、電気駆動式ダンプはパンタグラフから直接電気を取ること(トロリー式)にも対応が出来る。このメリットとしては、受電中ダンプトラックのエンジンを停止することが出来、エンジンの稼働時間が短くなることから、メンテナンスコストが削減できる。

 ピオリア工場の理念(コマツの理念でもある)は、セーフティー、クオリティー、デリバリー、コストの意識の高揚であり、製造において注力する部分は、溶接と最終組立であり、顧客満足度を高めるために製品サポートの質の向上を図っている。
 

4.コマツのコア・コンピタンスを高めるピオリア工場

 ピオリア工場で製造されているダンプトラックの発電機類は主にGE製、エンジンはカミンズ製で、カミング社製のエンジンはイギリス製である。ピオリア工場で生産した電気駆動式ダンプトラックのおよそ7割は北米以外の市場に輸出している。

 ピオリア工場の製品は、北米市場への販売のみならずグローバルに展開している。生産、販売、サポート部門がビジネスユニットとして一つの敷地内に集積していることで、各部門のコミュニケーションを円滑に行えるメリットを生かした事業展開が可能となる。
〔日機連シカゴ事務所〕
 
 



日 機 連 の 動 き

 

   
会合予定
4月 20日(月)12:00 第13回総合審議委員会
(経団連会館)
  21日(火)15:30 第593回総務懇話会
(中央電気倶楽部)
  21日(火)15:30 第21回事業基盤研究委員会・第4回BRICS部会
(機械振興会館)
  21日(火)17:00 事業基盤研究委員会・第20回幹事会
(日機連)
  24日(金) 9:30 平成21年度第1回助成事業専門部会
(機械振興会館)
  24日(金)14:00 第38回社員満足向上懇話会実務担当者部会
(中央電気倶楽部)
  28日(火)17:00 大阪機械広報懇話会運営委員会
(日機連大阪事務所)
5月 26日(火)17:00 第45回大阪機械広報懇話会通常総会
(ラマダホテル大阪)
 

29日(金)15:30

第593回総務懇話会
(中央電気倶楽部)
6月  4日(木)10:00 平成21年度第1回関西事業活力研究委員会
(中央電気倶楽部)
 
 
 


シカゴレポート

 

1.労働法執行当局の能力欠如が浮き彫りに

 米国労働省の賃金・労働時間部(WHD:the Wage and Hour Division)は、最低賃金、残業手当およびその他多くの労働法を執行する責任を負っている。最近、米議会の調査機関および監視機関として知られている米政府監査院(GAO:the Government Accountability Office)は、WHDが自分たちの仕事をどのようにこなしているかを調査した。この調査結果は、WHDに対して大変批判的なものであった。

 GAOは9ヶ月以上にわたってWHDに10の架空の訴えを行ったが、WHDはその訴えのうち9つで不十分な回答をした。3つ訴えに対してはまったく調査を行わなかった。それらの訴えの1つは、カリフォルニア州のモデスト市で未成年の子供が授業時間中に危険な機械が稼働している生肉パッキング工場で働いていた、という訴えである。

 その他の訴えのケースでは、GAOの役人が過去19週にわたって残業代が支払われていない皿洗い人に成りすまして起こした訴えである。彼は繰り返しマイアミWHD部局に電話した。しかし、WHDからは4ヶ月間も連絡が無かった後に、「調査を開始するのに8~10ヶ月かかる」と回答してきた。

 また別のケースでは、WHDの調査官が賃金の返還を求める架空の労働者のために架空の雇用主に連絡を取ったが、雇用主が支払いを拒んだ時、WHDの調査官は調査をあきらめ、「我々の出来ることはもう何も無い」と答えた。WHDの調査官は、架空の訴えに対し、訴訟を起こすよう促したが、低賃金労働者が訴訟を起こすには訴訟費用は余りにも高いのである。

 さらに別のケースでは、架空の雇用主が賃金の支払いの遅れを認めて支払いを約束したが、実際には支払いは行われなかった。このケースでWHDによるフォローアップはなかった。

 さらにまた、GAOはWHD担当の数百に及ぶ実際にあった訴えを再調査したが、同様に不満足な対応が非常に多いことが分かった。
(GAO Highlights 3/25/09より)
 
2.2008年の公共交通機関の利用者数は1956年以降で最多

 米国公共交通機関協会(APTA: American Public Transportation Association)によると、ガソリン価格の下落や景気後退にもかかわらず、2008年に107億人の米国人が公共交通機関を利用した。この利用者数は前年比4.0%増で、1956年以降で最多であった。その一方で、2008年は、自動車の走行マイル数(VMTs: vehicle miles traveled)は前年比3.6%減少した。1995年以来、公共交通機関の利用数は38%増加しているが、VMTsもまた21%増加している。ちなみに、その間の米国の人口の増加は14%であった。

 全ての公共交通機関の利用数は2年連続で増加しており、ライト・トレイン(路面電車)は8.3%増、通勤電車は4.7%増、地下鉄は3.5%増、バスは3.9%の増加であった。

 APTAの推計によると、「公共交通機関の利用によって、年間42億/ガロンのガソリンが節約され、炭素ガス放出量は3,700万メートルトン(metric ton=1,000㎏)減らすことが出来る」としている。さらに、「人々は、現在の経済情勢をかんがみて、お金の節約に努めており、公共交通機関の利用者は自動車を使用した時より年間8,000ドル以上の節約になる」と述べている。

(APTA Transit News 3/9/09より)

 

3.2007年の米国の出生数は過去最高を記録

 米国保健福祉省(HHS:the U.S. Department of Health and Human Services)は最近、2007年の米国の出生リポートを発表した。

 その調査結果の概略を以下に示す。

 2007年の米国の出生数は前年比1%増の431万7,119人で、1957年のベビーブームピーク時の430万8,000人を僅かに上回り、過去最高の出生記録を達成した。2007年の出生率を年齢別にみると、15歳~44歳までの女性では1,000人当たり69.5人で、1990年以来最も高い数字となった。また、2006年から2007年の20代、30代、40代初めの出生率もそれぞれ増えており、2007年の総出生率は2.1(女性1,000人当たり2,122.5人)であった。

 このリポートはまた、次の3つの懸念すべき点を指摘している。
(1)  米国では15歳~19歳のティーンエイジャーの出生率が先進国中1番高く、1,000人当たり42.5人を出産している。
(2)  2007年には未婚の母の割合が40%と過去最高記録となり、その人種別の比率は、白人が28%、ヒスパニックが51%、黒人が72%であった。
(3)  2007年の帝王切開による出産の割合は32%と過去最高記録となり、1996年の21%から徐々に上昇し続けている。
(National Vital Statistics Report 3/18/09より)
 
 
 

ご 案 内

 

○ 日機連・平成21年度通常総会および懇親会の開催ならびに日機連会員団体の
   平成21年度総会日程について

 

 日機連では次の通り、平成21年度通常総会および懇親会を開催致しますので、お知らせ致します。

 
・日 時: [通常総会] 平成21年5月22日(金) 16:00~16:45
  [懇 親 会]      〃 17:00~18:30
・場 所: [通常総会] ホテルオークラ別館2階 「メイプルルーム」
  [懇 親 会]      〃 「オーチャードルーム」
    東京都港区虎ノ門2-10-4
  電話 03-3582-0111(代)
 
 
日機連会員団体の平成21年度総会日程
開催日時
団 体 名
会   場
4月24日(金) 12:50  日本試験機工業会 八芳園
5月11日(月) 14:00  日本チェーン工業会 ホテルグランヴィア京都
12日(火) 15:00  (社)日本包装機械工業会 奥湯河原「山翠楼」
18日(月) 14:00  (社)日本エレベータ協会 東京ドームホテル
18日(月) 16:00  (社)日本歯車工業会 ホテルラフォーレ東京
19日(火)

12:30

 日本繊維機械協会 東海大学校友会館
19日(火) 15:30  (社)日本フルードパワー工業会 虎ノ門パストラル
19日(火) 15:30  (社)日本バルブ工業会 名古屋観光ホテル
19日(火)

17:00

 (社)日本産業機械工業会 ホテルオークラ
20日(水) 13:00  日本精密測定機器工業会 浜松町東京会館
20日(水) 14:00  (社)日本計量機器工業連合会 有楽町東京会館
20日(水) 14:45  (社)日本建設機械工業会 東京プリンスホテル
20日(水) 15:00  (社)日本電気計測器工業会 クラブ関東
20日(水) 15:00  (社)日本工作機器工業会 芝パークホテル
21日(木) 9:45  (社)日本自動車工業会 日本自動車工業会会議室
21日(木) 14:30  ダイヤモンド工業協会 東海大学校友会館
21日(木) 15:00  (社)日本鋳造協会 機械振興会館
21日(木) 15:00  (社)日本分析機器工業会 霞山会館
21日(木) 15:00   一般社団法人日本鍛圧機械工業会 芝パークホテル
21日(木) 15:15  (社)日本自動車部品工業会 名古屋東急ホテル
21日(木) 15:30  (社)日本舶用工業会 東海大学校友会館
21日(木) 16:00  (社)日本印刷産業機械工業会 虎ノ門パストラル
21日(木) 16:50  (社)日本航空宇宙工業会 ホテルオークラ
21日(木) 17:00  (社)日本ロボット工業会 虎ノ門パストラル
22日(金) 10:30  情報通信ネットワーク産業協会 東京プリンスホテル
22日(金) 14:00  (社)日本農業機械工業会 東海大学校友会館
22日(金) 14:30  (社)日本鉄道車輌工業会 ホテルメトロポリタン
22日(金) 15:00  (社)日本産業車両協会 ホテルオークラ
22日(金) 16:30  (社)日本ばね工業会 ルブラ王山
25日(月) 13:30  (社)日本工作機械工業会 ホテルニューオータニ
26日(火) 10:00  (社)ビジネス機械・情報システム産業協会 虎ノ門パストラル
26日(火) 15:00  (社)全国木工機械工業会 機械振興会館
26日(火) 16:00  一般社団法人カメラ映像機器工業会 ルポール麹町
27日(水) 13:40  (社)日本陸用内燃機関協会 明治記念館
27日(水) 15:00  (社)日本ねじ工業協会 浜松町東京会館
27日(水) 15:00  全国作業工具工業組合 熱海「さくらや旅館」
27日(水) 16:30  (社)日本防衛装備工業会 グランドヒル市ケ谷
27日(水) 17:00  (社)日本時計協会 経団連会館
28日(木) 10:30  (社)日本電機工業会 ANAインターコンチネンタルホテル東京
28日(木) 15:00  日本工具工業会 高輪「和彊館」
28日(木) 15:00   (社)日本食品機械工業会 JALシティ田町
29日(金) 10:30  (社)電子情報技術産業協会 ベルサール神保町
29日(金) 15:00  (社)日本電気制御機器工業会 芝パークホテル
29日(金)

16:00

 (社)日本ベアリング工業会 機械振興会館
6月 3日(水) 15:00  超硬工具協会 浜松町東京会館
4日(木) 14:30  (社)日本縫製機械工業会 日本工業倶楽部
4日(木) 15:00  日本機械鋸・刃物工業会 名鉄犬山ホテル
4日(木) 15:00  (社)日本冷凍空調工業会 虎ノ門パストラル
16日(火)

12:30

 (社)日本造船工業会 日本造船工業会会議室