2019年度の生産動向

-2019年度-

(調査時点2019年11月)

●一般機械

 一般機械の生産額は、前年度比(以下同様)2.0%減の16兆223億円となる見通しである。機種別にみると以下のとおり。ボイラー・原動機は、ボイラー・タービンが石炭火力向けは引き続き厳しく、国内がバイオマス発電、輸出は天然ガス向けに期待、はん用内燃機関はガソリン機関が減少するものの、ディーゼル機関、ガス機関は増加を見込み、ボイラー・原動機全体で1.4%増。土木建設機械は、高水準の生産が続き、国内が五輪関連需要の縮小が見込まれるものの、安定した建設投資の継続が見込まれ微増、輸出は引き続き北米、欧州向けが堅調に推移すると見込まれ、0.8%増。印刷・製本・紙工機械は、国内外共に物流に関連した設備の需要には期待できるものの、IT化の進展等による印刷物の総量減少等の影響が見込まれ、7.0%減。油空圧機器は、引き続き比較的高水準の生産が続くものの、油圧機器が土木建設機械向けの輸出が減少、空気圧機器は、国内外共に半導体関連の投資先送り等による減少が見込まれ、全体で2.0%減。ロボットは、引き続き人手不足等による産業用ロボットへの関心の高まりにより、国内が底堅く推移しているものの、輸出は中国、欧米向けが低調で、3.5%減。動力伝導装置は、変速機が横ばい、歯車は国内外共に減少、スチールチェーンは国内が搬送用で堅調なものの、輸出は中国、東南アジア向けの減少が見込まれ、全体で0.9%減。農業用機械器具は、国内が経営効率化の進展により堅調、輸出は米国向けがコンパクトサイズで伸びが見込まれ、全体で4.0%増。金属工作機は、国内外共に自動化のニーズは高いものの、米中貿易摩擦の激化やBrexit問題等により、設備投資が慎重になっており、9.6%減。第二次金属加工機械は、機械プレスの大幅な減少が見込まれ、22.5%減。繊維機械は、準備機械、織機、編組機械の減少が見込まれ、全体で16.9%減。食料品加工機械は、製パン・製菓、水産加工業界向け等で微減が見込まれ、全体で0.5%減。包装機械・荷造機械は、国内が食品、化粧品向けで伸びが見込まれ、3.0%増。木材加工機械は、合板機械、製材機械の伸びが見込まれ、1.1%増。事務用機械は、海外での現地生産が進み、国内生産は縮小傾向にあるものの、大幅減だった前年度からの回復を見込み、6.5%増。ミシンは、工業用ミシンがアジア向けで減速、家庭用ミシンは新規機種も海外生産への移行が進んでおり、全体で5.0%減。冷凍機・同応用装置は、冷凍機、冷凍機応用製品等の高水準の生産が続いており、前年度に過去最高だったエアコンディショナが学校空調の需要等により更に伸びると見込み、全体で6.8%増。半導体製造装置及びFPD製造装置は、高水準だった前年度の反動減や、半導体製造装置がメモリーの製品価格下落による需要減、FPD製造装置はパネル価格下落による需要減により、9.1%減少の見通しである。 

(2019年度)

 

●電気機械

 電気機械の生産額は、前年度比(以下同様)1.4%減の7兆8616億円となる見通しである。機種別にみると以下のとおり。回転電気機械・静止電気機械器具・開閉制御装置は、回転電気機械のうち交流電動機は国内工場の省力化需要により増加、サーボモータは増加、交流発電機は輸出が厳しく、静止電気機械器具のうち電力変換装置は、太陽光向けパワーコンディショナが輸出向けを中心に回復を見込み、サーボアンプは微増、開閉制御装置のうち閉鎖形配電装置は首都圏再開発により増加、監視制御装置は国内製造業向けが増加、低圧開閉器・制御機器のうちプログラマブルコントローラが中国を中心とするアジア向けでやや減速感があるものの、国内は回復を見込み、全体で2.1%増。民生用電気機械は、大容量、高機能、高付加価値製品が比較的堅調なものの、前年度の反動減を見込み、6.1%減。電球は、引き続き生産拠点の海外シフトや光源一体形LED照明器具の普及の影響を受け、電球形LEDランプは増加するものの、一般照明用電球、電球形蛍光ランプが減少すると見込まれ、0.8%減。電気計測器は、電気計器、電気測定器、工業用計測制御機器、放射線計測機器、環境計測器のいずれも減少し、全体で9.0%減少の見通しである。 

(2019年度)

 

●情報通信機械

 情報通信機械の生産額は、前年度比(以下同様)2.9%増の3兆564億円となる見通しである。機種別にみると以下のとおり。民生用電子機器は、カーナビゲーションシステムが横ばい、薄型テレビは五輪に向けての買替需要が期待できるものの、生産の海外移転が進み、デジタルカメラは多機能携帯電話の高機能化の影響により減少が見込まれ、全体では7.6%減。通信機器は、有線通信機器のうち有線端末機器がセキュリティに対応した機種が増加、有線ネットワーク関連機器は5Gや4K/8Kのデータトラフィック増大を見込んだ搬送装置の増加、ネットワーク接続機器は更新需要やセキュリティ強化のIT投資向けの増加、有線部品は輸出が多機能携帯電話向けで減少を見込み、一方、無線通信機器は携帯電話の減少が見込まれ、通信機器全体では1.6%増。電子計算機及び関連装置は、記憶装置が微増、プリンタ、モニタは増加、パソコンは旧OSサポート終了に伴う法人向け買替需要や働き方改革でのテレワークの推進等によるモバイルノート型の需要堅調による生産増加を見込み、全体で9.8%増加の見通しである。

(2019年度)

 

●電子部品・デバイス

  電子部品・デバイスの生産額は、前年比(以下同様)8.1%減の7兆336億円となる見通しである。自動車の環境対応や自動運転機能の増加による電装化の進展により、小型・薄型・省エネルギーに貢献する高信頼性電子部品や半導体に対するニーズの増加や、5Gの開始による多機能携帯電話向け以外への用途拡大による新たな需要喚起が期待されるものの、米中貿易問題の長期化等から景気の先行き不透明感による調整もあり、電子部品は3.3%減、電子デバイスは10.7%減少の見通しである。 

(2019年度)

 

●輸送機械

 輸送機械の生産額は、前年度比(以下同様)1.7%増の34兆7467億円となる見通しである。機種別にみると以下のとおり。自動車は、輸出が上期に欧州が好調、米国は堅調、国内は横ばい、下期も引き続き安全装備の拡充や環境対策等による増加が期待され、自動車全体では1.6%増。自動車部品は、自動車生産台数が上期に増加し部品も増加、下期は前年度と同程度と見込み、1.4%増。産業車両は、国内が物流の効率化ニーズの高まりにより比較的堅調に推移しているものの、輸出は先行き不透明感があり、フォークリフトトラックに減少傾向が見られ、全体では1.5%減。鋼船は、引き続きVLCCや大型コンテナ船等の高付加価値船の建造の増加が見込まれ、5.7%増。航空機は、民間向け機種の端境期における減少等はあるものの、引き続き比較的高水準の生産が続き、内訳としては発動機が減少、機体、機体部品、発動機部品、装備品は増加し、全体では3.7%増加の見通しである。

(2019年度)

 

●精密機械

  精密機械の生産額は、前年度比(以下同様)1.0%減の1兆5204億円となる見通しである。機種別にみると以下のとおり。計測機器は、計量機器が2.3%減、光学・精密測定機は17.4%減、分析機器は0.8%増、試験機は民間の設備投資の伸びに期待でき18.1%増、測量機器は国内外共に厳しく、計測機器全体で1.2%減。光学機械は、写真機が2.6%増、望遠鏡・顕微鏡は工業用顕微鏡、実体顕微鏡、教育用顕微鏡の減少が見込まれ、6.0%減、カメラの交換レンズ・付属品が1.5%増、全体では0.4%増加の見通しである。

(2019年度)

 

●金属製品  

 金属製品の生産額は、前年度比(以下同様)2.6%減の2兆9452億円となる見通しである。機種別にみると以下のとおり。鉄構物・架線金物は、3.1%増。ばねは、3.7%減。機械工具は、特殊鋼・超硬工具が比較的高水準の生産が続き、国内は堅調に推移するものの、輸出は中国、欧州向けの減少を見込み、3.4%減、ダイヤモンド工具はグライディングホイール、CBN工具等が中国向けをはじめ輸出が厳しく、7.0%減、機械工具全体で4.0%減。バルブ・コック・鉄管継手は、米中貿易問題、日韓問題等の悪影響があると見込み、5.9%減少の見通しである。

(2019年度)

 

●鋳鍛造品

 鋳鍛造品の生産額は、前年度比(以下同様)1.7%減の2兆7288億円となる見通しである。機種別にみると以下のとおり。粉末冶金製品は、3.2%減。鍛工品は、産業機械、土木建設機械、自動車向けの減少を見込み、7.4%減。銑鉄鋳物は、1.7%減。可鍛鋳鉄・精密鋳造品は、0.4%減。非鉄金属鋳物は、1.3%増。ダイカストは、2.7%増加の見通しである。

(2019年度)