2019年度(令和元年度)の生産動向

-2019年度(令和元年度)-

(調査時点2019(令和元)年6月)

 

●一般機械

 一般機械の生産額は、前年度比(以下同様)0.1%減の16兆3452億円となる見通しである。機種別にみると以下のとおり。ボイラー・原動機は、ボイラー・タービンが石炭火力向けは厳しいものの、国内がバイオマス発電、輸出は天然ガス向けに期待、はん用内燃機関はガソリン機関、ガス機関が減少するものの、ディーゼル機関は増加を見込み、ボイラー・原動機全体で3.8%増。土木建設機械は、国内が五輪関連需要の縮小が見込まれるものの、安定した建設投資の継続が見込まれ微増、輸出は引き続き、北米、欧州、アジア向けが堅調に推移すると見込まれ、2.0%増。印刷・製本・紙工機械は、国内が先端設備を中心とした増加を見込み、2.5%増。油空圧機器は、油圧機器が土木建設機械向けの輸出が微減、空気圧機器は引き続き比較的高水準の生産が続くものの、国内外共に半導体向けの減少が見込まれ、全体で2.0%減。ロボットは、引き続き人手不足等による産業用ロボットへの関心の高まりにより、国内が堅調なものの、輸出は欧米向けが低調、アジアは多機能携帯電話向けの回復が遅いと見込まれ、3.5%減。動力伝導装置は、変速機が年度後半の伸びに期待、歯車は国内外共に減少、スチールチェーンは輸出に減速感があるものの、北米、東南アジア向けは堅調が見込まれ、全体で1.6%増。農業用機械器具は、国内が堅調、輸出は欧米が緩やかに回復、アジアは中国が厳しいものの、他地域は稲作向けで伸びが見込まれ、全体で2.2%増。金属工作機械は、高水準な受注を抱え、国内が自動化、省力化のための更新投資、輸出は北米、欧州が堅調に推移するものの、中国は多機能携帯電話向け等が厳しいことから、0.8%減。第二次金属加工機械は、ベンディングマシン、液圧プレス、機械プレスのいずれも増加が見込まれ、2.5%増。繊維機械は、化学繊維機械が横ばい、紡績機械、準備機械、織機、編組機械は減少を見込み、全体で12.0%減。食料品加工機械は、製パン・製菓、乳製品、飲料、肉類加工業界向け等で伸びが見込まれ、0.5%増。包装機械・荷造機械は、国内が減少、輸出は東南アジア向けで伸びが見込まれ、0.2%増。木材加工機械は、補助金制度等による設備投資の拡大に期待し、1.1%増。事務用機械は、海外での現地生産が進み、国内生産は縮小傾向にあるものの、大幅減だった前年度からの回復を見込み、1.8%増。ミシンは、工業用ミシンがアジア向けで緩やかな伸びを見込み横ばい、家庭用ミシンは欧米市場で緩やかな増加を見込み、全体で横ばい。冷凍機・同応用装置は、冷凍機、冷凍機応用製品等の高水準の生産が続いているものの、前年度に過去最高だったエアコンディショナが減少すると見込み、全体で1.0%減。半導体製造装置及びFPD製造装置は、高水準だった前年度の反動減により、半導体製造装置がメモリー向けの回復を下期以降と見込み、FPD製造装置は超大型基盤向けに一服感が見られ、1.9%減少の見通しである。

(2019年度)

●電気機械

 電気機械の生産額は、前年度比(以下同様)0.2%増の7兆9824億円となる見通しである。

 機種別にみると以下のとおり。回転電気機械・静止電気機械器具・開閉制御装置は、回転電気機械のうち交流電動機は堅調、サーボモータは中国経済の減速により減少、交流発電機は輸出が厳しく、静止電気機械器具のうち電力変換装置は、太陽光向けパワーコンディショナが輸出向けを中心に回復を見込み、サーボアンプは中国経済の減速により減少、開閉制御装置のうち閉鎖形配電装置は首都圏再開発により増加、監視制御装置は国内製造業向けが増加、低圧開閉器・制御機器のうちプログラマブルコントローラが中国を中心とするアジア向けで減速感があるものの、国内は回復を見込み、全体で0.8%増。民生用電気機械は、大容量、高機能、高付加価値製品が堅調なものの、前年度の反動減を見込み、2.2%減。電球は、引き続き生産拠点の海外シフトや光源一体形LED照明器具の普及の影響を受け、一般照明用電球、電球形蛍光ランプが減少すると見込まれ、5.0%減。電気計測器は、工業用計測制御機器、放射線計測機器、環境計測器が増加するものの、電気計器、電気測定器は減少し、全体で0.1%減少の見通しである。

(2019年度)

●情報通信機械

 情報通信機械の生産額は、前年度比(以下同様)0.7%減の2兆9450億円となる見通しである。

 機種別にみると以下のとおり。民生用電子機器は、カーナビゲーションシステムが堅調、薄型テレビは五輪に向けての買替需要が期待できるものの、生産の海外移転が進み、デジタルカメラはコンパクトタイプの減少が見込まれ、全体では0.7%減。通信機器は、有線通信機器のうち有線端末機器がセキュリティに対応した機種が増加、有線ネットワーク関連機器は5Gの商用化に向けたモバイル設備投資が期待でき、ネットワーク接続機器は更新需要、有線部品は輸出が多機能携帯電話向けで増加を見込み、一方、無線通信機器は放送装置が増加、携帯電話は減少が見込まれ、通信機器全体では3.0%減。電子計算機及び関連装置は、記憶装置が横ばい、プリンタ、モニタは増加、パソコンは旧OSサポート終了に伴う法人向け買替需要や働き方改革でのテレワークの推進等によるモバイルノート型の需要堅調による生産増加を見込み、全体で1.9%増加の見通しである。

2019年度 

●電子部品・デバイス

 電子部品・デバイスの生産額は、前年比(以下同様)1.1%減の7兆5657億円となる見通しである。

 自動車の環境対応や自動運転機能の増加による電装化の進展により、小型・薄型・省エネルギーに貢献する高信頼性電子部品や半導体に対するニーズの増加や、5Gの開始による多機能携帯電話向け以外への用途拡大による新たな需要喚起が期待されるものの、米中貿易問題等の景気の先行き不透明感もあり、電子部品は2.0%増、電子デバイスは2.8%減少の見通しである。

2019年度) 

●輸送機械

 輸送機械の生産額は、前年度比(以下同様)1.8%増の34兆1684億円となる見通しである。

 機種別にみると以下のとおり。自動車は、輸出が先行き不透明なものの、国内は横ばいと見込まれるが、安全装備の拡充や環境対策等による増加が期待され、自動車全体では2.0%増。自動車部品は、自動車生産台数が前年度並みになると見ており、部品も同程度と見込み、1.1%増。産業車両は、バッテリー式フォークリフトが物流施設の増設や人手不足への対応による強い需要が期待され、全体では1.5%増。鋼船は、引き続きVLCCや大型コンテナ船等の高付加価値船の建造の増加が見込まれ、3.0%増。航空機は、民間向け機種の端境期における減少等はあるものの、引き続き比較的高水準の生産が続き、内訳としては発動機が減少、機体、機体部品、発動機部品、装備品は増加し、全体では2.2%増加の見通しである。

2019年度) 

●精密機械

 精密機械の生産額は、前年度比(以下同様)0.7%減の1兆5359億円となる見通しである。機種別にみると以下のとおり。計測機器は、計量機器や試験機が横ばい、光学・精密測定機は国内外共に厳しく、分析機器は微減を見込み、全体で1.0%減。光学機械は、写真機が2.6%増、望遠鏡・顕微鏡は工業用顕微鏡、双眼実体顕微鏡の減少を見込み、1.4%減、カメラの交換レンズ・付属品が1.5%増、全体では1.3%増加の見通しである。

(2019年度)

●金属製品

 金属製品の生産額は、前年度比(以下同様)0.7%減の3兆17億円となる見通しである。

 機種別にみると以下のとおり。鉄構物・架線金物は、3.1%増。ばねは、0.6%減。機械工具は、特殊鋼・超硬工具が国内は堅調に推移するものの、輸出は中国向けの落ち込みを見込み、2.1%減、ダイヤモンド工具はダイヤモンド切削工具、CBN工具等の伸びが見込まれ、2.2%増、機械工具全体で1.4%減。バルブ・コック・鉄管継手は、五輪や社会インフラ投資等に期待できるものの、電力、造船向けは厳しいと見込み、0.6%減。鋸刃・機械刃物は、帯のこが減少するものの、機械刃物、丸のこは伸びを見込み、3.3%増加の見通しである。

(2019年度)

●鋳鍛造品

 鋳鍛造品の生産額は、前年度比(以下同様)0.4%増の2兆7825億円となる見通しである。

 機種別にみると以下のとおり。粉末冶金製品は、1.0%減。鍛工品は、産業機械、土木建設機械向けの増加を見込むものの、自動車向けの減少を見込み、0.7%減。銑鉄鋳物は、0.7%減。可鍛鋳鉄・精密鋳造品は、0.4%減。非鉄金属鋳物は、1.3%増。ダイカストは、2.7%増加の見通しである。

2019年度