平成30年度の生産動向

-平成30年度-

(調査時点平成30年10月)

●一般機械

 一般機械の生産額は、前年度比(以下同様)5.7%増の16兆4088億円となる見通しである。機種別にみると以下のとおり。ボイラー・原動機は、ボイラー・タービンが石炭火力向けは厳しいものの、バイオマス、ガス発電向けの伸びが見込まれ、はん用内燃機関は、ガソリン機関、ディーゼル機関、ガス機関のいずれも増加が見込まれ、ボイラー・原動機全体で8.6%増。土木建設機械は、国内が引き続き排出ガス規制の猶予期間終了に伴う駆け込み需要の反動減が継続するものの、海外は北米、欧州、アジア向け等の堅調なインフラ投資、鉱山向け等の伸びが見込まれ、4.3%増。印刷・製本・紙工機械は、国内が先端設備を中心に増加、海外はインド、ASEAN諸国向けの増加が見込まれ、3.4%増。油空圧機器は、油圧機器が国内は好調、海外は欧米が微増、中国は建設機械向けで堅調、空気圧機器は国内が省力化のための更新需要、海外は高騰する人件費に対応するための省力化や省エネルギー投資の増加に期待できることから、欧米、中国向けの堅調が見込まれ、全体で5.7%増。ロボットは、引き続き産業用ロボットへの関心の高まりが需要を牽引しており、国内が堅調、海外は欧米、中国向けが自動車を中心に伸びが見込まれ、4.2%増。動力伝導装置は、スチールチェーンが伝動用は一般機械向け、搬送用は大型が資源関連、中・小型は物流向けで伸びが見込まれ、歯車は国内外共に増加、変速機は国内が半導体、物流向け、海外は中国向けで緩やかな伸びが見込まれ、全体で2.9%増。農業用機械器具は、海外が欧米は農作物価格の下落に底打ち感が見られ緩やかに回復、アジアは稲作、畑作向けで増加を見込むものの、国内が減少し、4.0%減。金属工作機は、国内が自動化、省力化のための更新投資やものづくり補助金効果により堅調、海外は中国が米中の貿易動向による様子見が拡大し減速感があるものの、北米、欧州は自動車、半導体、航空機向けで好調が続くことから、8.0%増。第二次金属加工機械は、機械プレスの大幅な増加が見込まれ、16.7%増。繊維機械は、紡績機械、編組機械が減少するものの、化学繊維機械、準備機械、織機が増加し、全体では2.8%増。食料品加工機械は、製パン・製菓、乳製品加工向け等で伸びが見込まれ、2.0%増。包装機械・荷造機械は、国内が食品包装、海外はアジア、北米で伸びが見込まれ、1.6%増。木材加工機械は、木造住宅部材加工用のプレカット加工機械の減少が見込まれ、0.8%減。事務用機械は、海外での現地生産が進み、国内生産も縮小傾向にあり、13.6%減。ミシンは、工業用ミシンがアジア向けで緩やかな伸びが見込まれ微増、家庭用ミシンは横ばいで、0.2%増。冷凍機・同応用装置は、猛暑による冷凍機応用製品のエアコンディショナの伸び等により、2.8%増。半導体製造装置及びFPD製造装置は、半導体製造装置が引き続きファウンドリや大手ロジックメーカーの底堅い微細化投資に期待でき、FPD製造装置は韓国向けの中小型の減少と中国向けの大型の増加で横ばいが見込まれ、全体で10.2%増加の見通しである。 

(平成30年度)

 

●電気機械

  電気機械の生産額は、前年度比(以下同様)5.0%増の8兆2609億円となる見通しである。機種別にみると以下のとおり。回転電気機械・静止電気機械器具・開閉制御装置は、回転電気機械のうち交流発電機は国内電力向けが増加、交流電動機やサーボモータは引き続き堅調、静止電気機械器具のうち変圧器は国内電力向けで増加、電力変換装置は引き続きサーボアンプが好調、開閉制御装置のうち閉鎖形配電装置は大都市再開発の本格化で増加、監視制御装置は電力、製造業向けで増加、低圧開閉器・制御機器は製造業向けで増加が見込まれ、7.1%増。民生用電気機械は、大容量、高機能、高付加価値製品が堅調で、0.8%増。電球は、引き続き生産拠点の海外シフトや光源一体形LED照明器具の普及の影響を受け、一般照明用電球、電球形蛍光ランプが減少すると見込まれ、7.5%減。電気計測器は、電気計器が減少するものの、電気測定器、工業用計測制御機器、放射線計測機器、環境計測器は増加し、全体では8.6%増加の見通しである。 

(平成30年度)

 

●情報通信機械

 情報通信機械の生産額は、前年度比(以下同様)1.1%増の3兆370億円となる見通しである。機種別にみると以下のとおり。民生用電子機器は、薄型テレビが五輪に向けての買替需要を見込むものの生産の海外移転が進み減少、デジタルカメラは前年の反動減、カーナビゲーションシステムも減少が見込まれ、全体では2.0%減。通信機器は、有線通信機器が海外での現地生産が継続するとともに、次世代通信方式の投資が始まる2019年まではネットワーク関連の設備投資に慎重な状況が続くと見られることから、有線端末機器、ネットワーク接続機器、有線部品は増加を見込むものの、有線ネットワーク関連機器は大幅な減少が見込まれ、一方、無線通信機器は携帯電話が減少を見込み、通信機器全体では6.4%減。電子計算機及び関連装置は、パソコンが法人向けを中心としたモバイルノート型の買替需要や働き方改革に対応するための需要増、プリンタ、モニタも増加を見込み、全体で12.5%増加の見通しである。

(平成30年度)

 

●電子部品・デバイス

  電子部品・デバイスの生産額は、前年度比(以下同様)2.4%増の8兆627億円となる見通しである。国内外で自動化、省力化への動きが進み、電装化率の高まりによる自動車向けの需要増等が期待できる。液晶デバイスは多機能携帯電話向けの中小型で減少するものの、電子部品は受動部品がセラミックコンデンサを中心とした増加、接続部品はコネクタ等の増加、半導体はメモリの増加が見込まれ、電子部品は4.9%増、電子デバイスは1.2%増加の見通しである。 

(平成30年度)

 

●輸送機械

 輸送機械の生産額は、前年度比(以下同様)1.5%増の34兆1816億円となる見通しである。機種別にみると以下のとおり。自動車は、国内が乗用車は小型車から普通車へのシフトをはじめ、優れた環境性能や安全装備の拡充等により増加、バスは運転手不足等の構造的要因もあり厳しく、輸出は貿易動向等により先行き不透明感が強いものの、欧米や中近東向けが堅調に推移すると期待され、自動車全体では1.7%増。自動車部品は、自動車販売台数が前年度並みになると見ており、上期は微増だったことから下期も同程度と見込み、0.6%増。産業車両は、エンジン式フォークリフトの需要の回復と、活発な物流業界での需要増が見込まれ、全体では4.6%増。鋼船は、約2年半分の手持工事量を抱え、従来のバルカー船中心の建造から、VLCCや大型コンテナ船等の高付加価値船の建造が増加しているものの、船価の下落局面で受注した船の竣工が多く含まれていると見込まれ、1.0%減。航空機は、民間向け機種の端境期における減少等はあるものの、引き続き比較的高水準の生産が続き、内訳としては機体、機体部品、装備品が減少、発動機、発動機部品は増加し、全体では2.8%増加の見通しである。

(平成30年度)

 

●精密機械

  精密機械の生産額は、前年度比(以下同様)2.8%増の1兆5099億円となる見通しである。機種別にみると以下のとおり。計測機器は、試験機が減少、計量機器は長さ計、ガスメーター等の伸びを見込み、光学・精密測定機は国内が自動車、半導体向け、海外は欧州、中国を含めた新興国向けで好調、分析機器は分離分析機器が微減、電磁気分析機器は微増、大気汚染分析装置は増加が見込まれ、測量機器は国内外共に堅調が見込まれ、全体で4.8%増。光学機械は、写真機が2.5%増、望遠鏡・顕微鏡は生物顕微鏡、自動車、半導体向けの工業用顕微鏡の増加が見込まれ、4.3%増、カメラの交換レンズ・付属品が12.0%減、全体では4.7%減少の見通しである。

(平成30年度)

 

●金属製品  

 金属製品の生産額は、前年度比(以下同様)3.9%増の3兆1228億円となる見通しである。機種別にみると以下のとおり。鉄構物・架線金物は、3.0%増。ばねは、自動車向け等で増加が見込まれ、4.5%増。機械工具は、特殊鋼・超硬工具が国内は自動車、工作機械向け、輸出は欧米、中国向けの堅調が見込まれ、8.0%増、ダイヤモンド工具はダイヤモンドドレッサ、研削ホイール等が需要業界の半導体、自動車向け等で伸びが見込まれ、2.4%増、機械工具全体で7.1%増。バルブ・コック・鉄管継手は、国内が復興需要や五輪に向けての社会インフラ投資等の増加、輸出も増加を見込み、6.9%増。空気動工具、作業工具、自動車用機械工具、鋸刃、機械刃物及びやすりは、鋸刃・機械刃物が機械刃物、丸鋸ともに輸出の伸びが見込まれ、全体で1.5%増加の見通しである。

(平成30年度)

 

●鋳鍛造品

 鋳鍛造品の生産額は、前年度比(以下同様)2.2%増の2兆7283億円となる見通しである。機種別にみると以下のとおり。粉末冶金製品は、0.3%減。鍛工品は、自動車、産業機械、土木建設機械向けの増加が見込まれ、3.5%増。銑鉄鋳物は、2.9%増。可鍛鋳鉄・精密鋳造品は、0.2%増。非鉄金属鋳物は、2.9%増。ダイカストは、0.9%増加の見通しである。

(平成30年度)