平成28年度の生産動向

-平成28年度-

(調査時点平成28年10月)

●一般機械

 一般機械の生産額は、前年度比(以下同様)1.5%減の13兆3348億円となる見通しである。

 機種別にみると以下のとおり。ボイラー・原動機は、ボイラー・タービンが国内は電力、鉄鋼向けでやや減速感があり、はん用内燃機関はガソリン機関、ディーゼル機関、ガス機関共に前年度には及ばない見込みであり、全体では2.7%減。土木建設機械は、海外が油圧ショベルは横ばいを見込むが、他機種で減少、国内はトラクタ、ミニショベルの排出ガス規制前の駆け込み需要の反動減が継続すると見込まれ、6.5%減。印刷・製本・紙工機械は、国内が先端設備を中心に需要増を見込むものの、海外は円高による欧州企業との競争力の低下や中国向けの減少により、1.5%減。ポンプ・送風機・圧縮機は、海外が資源安の影響によりアジア、中東、北米向けで厳しいと見込まれ、2.5%減。油空圧機器は、油圧機器が需要減に一服感が見られ、空気圧機器は伸びは緩やかなものの高水準の需要が見込まれ、全体で2.0%増。ロボットは、国内外ともに自動車、電機向けが堅調、また、一部の汎用性の高い機器もユーザー全般向けに伸びが見込まれ、10.2%増。動力伝導装置は、スチールチェーンが国内は自転車向けが堅調なものの、輸出は減少を見込み、歯車は中国市場と為替の動向に懸念があり、変速機は国内が官公需向けの伸びが期待されるものの、輸出は海外移転の進展により厳しいことから、全体で0.2%減。農業用機械器具は、海外がアジア向けで期待ができるものの、国内は消費税増税前の駆け込み需要が期待できなくなったことから厳しく、全体で5.0%減。金属工作機械は、国内が購入促進のための各種政策はあるものの、ユーザーの設備投資マインドは弱く、海外は堅調だった北米で減速、中国向けも経済の低迷やEMS特需の剥落後の厳しさが続くと見られ、24.9%減。第二次金属加工機械は、国内が補助金効果の出尽くし感があり、輸出は北米の自動車向けで力強さがなくなってきたことから、10.2%減。繊維機械は、化学繊維機械、準備機械、織機が減少するものの、紡績機械、編組機械が増加し、全体では1.9%増。食料品加工機械は、大手ユーザーの一部に設備投資が見込まれ、0.3%増。包装機械・荷造機械は、海外が東アジアや北米向けで堅調なものの、国内は設備投資が一巡したと見られ、1.4%減。事務用機械は、海外での現地生産が進むものの、一部に国内回帰の動きが見込めるが、一部品目が統計より除外された影響があり、5.9%減。ミシンは、工業用ミシンが横ばい、家庭用ミシンは生産の海外移転が引き続き緩やかに進むと見られ、全体で0.5%減。冷凍機・同応用装置は、冷凍機が増加を見込み、冷凍機応用製品等は上期に猛暑多雨があったことから堅調が見込まれ、全体で2.6%増。半導体製造装置及びFPD製造装置は、半導体製造装置が3D-NAND等のメモリー向けの投資が期待でき、FPD製造装置はパネル価格の上昇による増加や中国による政策的な投資が見込まれ、9.8%増加の見通しである。 

(平成28年度)

 

●電気機械

 電気機械の生産額は、前年度比(以下同様)2.8%増の7兆5796億円となる見通しである。

 機種別にみると以下のとおり。回転電気機械・静止電気機械器具・開閉制御装置は、回転電気機械のうち交流発電機は発電用原動機増に伴い増加、交流電動機やサーボモータは世界経済の緩やかな回復による需要増を期待し増加、静止電気機械器具は減少を見込むものの引き続き高い水準を維持、開閉制御装置のうち閉鎖型配電装置は大都市再開発の動きにより増加、監視制御装置は減少を見込むものの電力・製造業向けの伸びで高水準を維持し、4.9%増。民生用電気機械は、消費者の省エネルギー意識の高まりによる省エネルギー製品への関心の継続、買替を主体とした堅調な需要と消費マインドの回復が期待され、2.8%増。電球は、引き続き生産拠点の海外シフトや海外からの電球形LEDランプや直管LEDランプの普及の影響を受け、一般照明用電球、電球形蛍光ランプが減少すると見込まれ、全体で3.5%減。電気計測器は、工業用計測制御機器が減少、環境計測器は横ばいを見込むものの、電気計器、電気測定器、放射線計測器は増加し、全体では2.7%増加の見通しである。 

(平成28年度)

 

●情報通信機械

 情報通信機械の生産額は、前年度比(以下同様)4.7%減の3兆1821億円となる見通しである。

 機種別にみると以下のとおり。民生用電子機器は、デジタルカメラが引き続きコンパクトタイプで多機能携帯電話の影響を受け厳しいものの、薄型テレビは4Kテレビや大画面テレビが堅調、カーナビゲーションシステムは高機能化による生産増を見込み、全体では4.2%増。通信機器は、有線通信機器のうちネットワーク接続機器は通信トラフィック増強向けの需要、有線部品は多機能携帯電話やデジタル伝送装置向けの輸出が伸びるものの、有線ネットワーク関連機器が局用交換機や官庁向けデジタル伝送装置の減少、構内用交換機も更新需要が一巡し、無線通信機器のうち携帯電話が奮わず、無線応用装置は前年の反動減があり 、通信機器全体では10.9%減。電子計算機及び関連装置は、パソコンが旧OSサポート終了による買替え需要の反動減の影響が収束しつつあり、企業のIT投資拡大によりサーバーの一部に需要増加が期待されるものの、記憶装置の減少が見込まれ、全体で1.0%減少の見通しである。

(平成28年度)

 

●電子部品・デバイス

 電子部品・デバイスの生産額は、前年度比(以下同様)4.9%減の7兆7308億円となる見通しである。

  先進運転支援システム等の運転システム搭載車や環境対応車の増加による自動車の電装化率の高まり等、小型・薄型・省エネルギーに貢献する我が国の電子部品への高い信頼性の下で、電子部品は0.9%増、円高による輸出額の減少や先進国を中心とした多機能携帯電話の成長鈍化の懸念があり、電子デバイスは7.7%減少の見通しである。

 

(平成28年度)

 

●輸送機械

 輸送機械の生産額は、前年度比(以下同様)0.3%減の31兆9134億円となる見通しである。

 機種別にみると以下のとおり。自動車は、国内が軽自動車は軽自動車税増税の影響が長引く等厳しいものの、普通車、小型車、バスに期待、輸出は米国が底堅く、欧州も堅調が期待され、自動車全体では0.1%増。自動車部品は、部品業界として上期に熊本地震等の影響があり、下期は回復に向かうと見るが年度では、1.4%減。産業車両は、上期が前年度同期にあったディーゼル車の排出ガス規制猶予期間終了による駆け込み需要の反動減や熊本地震の影響があったものの、下期は持ち直しが見込まれ、全体では0.7%増。鋼船は、バルカー市況を中心に海運市況の低迷が続くものの、操業を緩やかに上げていくと見込まれ、5.0%増。航空機は、引き続き高水準の生産が続くが、民間向けの機種が端境期にあることから、機体、発動機、発動機部品が増加するものの、機体部品、装備品が減少し、全体で4.0%減少の見通しである。

(平成28年度)

 

●精密機械

 精密機械の生産額は、前年度比(以下同様)3.0%増の1兆5326億円となる見通しである。

 機種別にみると以下のとおり。計測機器は、計量機器がガスメーターの増加を見込み、分析機器は電磁気分析機器、分離分析機器が緩やかな伸び、医用分析機器は堅調を見込み、光学測定機は国内が微増、輸出は中国が不透明なものの、米国、欧州に期待、測量機器は前年度の反動減もあり国内外共に厳しく、全体で2.9%増。光学機械は、写真機が4.5%増、望遠鏡・顕微鏡が写真用顕微鏡、附属品の伸びが見込まれるものの、生物顕微鏡、工業用顕微鏡、双眼実体顕微鏡は減少し1.4%減、カメラの交換レンズ・付属品が4.6%増、光学機械全体では3.8%増加の見通しである。

 

(平成28年度)

 

●金属製品  

 金属製品の生産額は、前年度比(以下同様)0.9%減の2兆8258億円となる見通しである。

 機種別にみると以下のとおり。鉄構物・架線金物は、1.0%増。ばねは、4.2%減。機械工具は、特殊鋼工具が4.5%減、超硬工具は輸出が厳しく4.3%減、ダイヤモンド工具は研削ホイール、切削工具等の減少が見込まれ2.1%減、機械工具全体で4.0%減。バルブ・コック・鉄管継手は、国内が復興需要や五輪に向けての社会インフラ投資等の増加を見込み、海外は米国向けが堅調なものの、欧州や新興国向けで減速傾向があり、0.3%減少の見通しである。

(平成28年度)

 

●鋳鍛造品

 鋳鍛造品の生産額は、前年度比(以下同様)0.2%増の2兆5397億円となる見通しである。

 機種別にみると以下のとおり。粉末冶金製品は、5.4%減。鍛工品は、自動車を除く輸送機械向けで減少を見込むものの、自動車、産業機械、土木建設機械向けで増加を見込み、4.0%増。銑鉄鋳物は、横ばい。可鍛鋳鉄・精密鋳造品は、3.1%減。非鉄金属鋳物は、0.1%減。ダイカストは、0.1%減少の見通しである。

 

(平成28年度)