平成28年度の生産動向

-平成28年度-

(調査時点平成28年6月)

●一般機械

 一般機械の生産額は、前年度比(以下同様)1.7%増の13兆7836億円となる見通しである。

 機種別にみると以下のとおり。ボイラー・原動機は、ボイラー・タービンが国内は電力向けの受注が進んでおり、はん用内燃機関はガソリン機関が水冷エンジンの生産が前年度には及ばないと見るが、ディーゼル機関は緩やかな回復を見込み、全体で1.9%増。土木建設機械は、海外が油圧ショベルをはじめほぼ横ばい、国内はトラクタ、ミニショベルの排出ガス規制前の駆け込み需要の反動減が継続すると見込まれ、1.3%減。印刷・製本・紙工機械は、国内が先端設備を中心に緩やかに増加、海外は中国向けが減少するものの、欧米や新興国向けは緩やかに持ち直すと見込み、2.4%増。油空圧機器は、油圧機器が引き続き厳しいものの需要減に一服感、空気圧機器は伸びは緩やかなものの高水準の需要が見込まれ、全体で0.4%増。ロボットは、国内外ともに自動車、電機をはじめ、機器の汎用性が高いことからユーザー全般向けへの伸びが見込まれ、10.2%増。動力伝導装置は、スチールチェーンが引き続き北米向けの輸出が堅調、アジア向けで量の拡大に期待、歯車は中国市場と為替の動向に懸念があり、変速機は輸出が海外移転の進展により厳しいものの、国内は緩やかな回復が見込まれ、全体で1.2%増。農業用機械器具は、海外がアジア向けで期待ができるものの、国内は消費税増税前の駆け込み需要が期待できなくなったことから厳しいと見られ、全体で5.0%減。金属工作機械は、国内が下期の補助金効果に期待するものの上期が厳しいと見られ、海外は北米で高水準が続くものの、やや下降が見込まれることから、5.4%減。第二次金属加工機械は、液圧プレスや機械プレス等の回復が見込まれ、2.4%増。繊維機械は、準備機械、織機が減少するものの、化学繊維機械、紡績機械、編組機械が増加し、全体では10.4%増。食料品加工機械は、食品業界で設備投資が期待され、0.5%増。包装機械・荷造機械は、海外が東アジア向けで堅調なものの、国内は設備投資が一巡したと見られ、1.0%減。事務用機械は、海外での現地生産が進み、国内生産の減少傾向は続くものの、一部に国内回帰の動きが見込め、1.7%増。ミシンは、工業用ミシンが横ばい、家庭用ミシンは生産の海外移転が引き続き緩やかに進むと見られ、0.5%減。冷凍機・同応用装置は、冷凍機が増加を見込み、冷凍機応用製品等は高水準の生産が続いているものの、夏季の気候により増減することから現況は厳しく見込み、全体で1.3%減。半導体製造装置及びFPD製造装置は、半導体製造装置が引き続きファウンドリや大手ロジックメーカーの底堅い微細化投資に期待でき、FPD製造装置は高精細・中小型パネル用の投資が見込まれ、10.2%増加の見通しである。 

(平成28年度)

●電気機械

 電気機械の生産額は、前年度比(以下同様)1.8%増の7兆6004億円となる見通しである。

 機種別にみると以下のとおり。回転電気機械・静止電気機械器具・開閉制御装置は、回転電気機械のうち交流発電機は発電用原動機増に伴い増加、交流電動機やサーボモータは世界経済の緩やかな回復による需要増を期待し増加、静止電気機械器具は減少を見込むものの引き続き高い水準を維持、開閉制御装置のうち閉鎖型配電装置は大都市再開発の動きにより増加、監視制御装置は減少を見込むものの電力・製造業向けの伸びで高水準を維持し、0.3%増。民生用電気機械は、消費者の省エネルギー意識の高まりによる省エネルギー製品への関心の継続、買替を主体とした堅調な需要と消費マインドの回復が期待され、6.1%増。電球は、引き続き生産拠点の海外シフトや電球形LEDランプや直管LEDランプの普及の影響を受け、一般照明用電球、電球形蛍光ランプが減少すると見込まれ、4.0%減。電気計測器は、環境計測器が横ばいを見込むものの、電気計器、電気測定器、工業用計測制御機器、放射線計測器は増加し、全体では1.6%増加の見通しである。

(平成28年度)

●情報通信機械

 情報通信機械の生産額は、前年度比(以下同様)5.1%増の3兆5013億円となる見通しである。

 機種別にみると以下のとおり。民生用電子機器は、デジタルカメラが引き続きコンパクトタイプで多機能携帯電話の影響を受け厳しいものの、薄型テレビは五輪に向けての買替需要、カーナビゲーションシステムは高機能化による生産増を見込み、全体では4.2%増。通信機器は、有線通信機器のうち有線ネットワーク関連機器が局用交換機やデジタル伝送装置の減少、構内用交換機も更新需要が一巡するものの、ネットワーク接続機器は監視用や規模縮小に伴う更新需要、有線部品は多機能携帯電話やデジタル伝送装置向けの輸出が伸び、無線通信機器のうち携帯電話が横ばいを見込むものの、 無線応用装置の伸びに期待し、通信機器全体では8.2%増。電子計算機及び関連装置は、パソコンが旧OSサポート終了による買替え需要の反動減の影響が収束しつつあり、企業のIT投資拡大によるIAサーバーの需要増に期待し、全体で1.1%増加の見通しである。

(平成28年度)

●電子部品・デバイス

 電子部品・デバイスの生産額は、前年度比(以下同様)0.4%増の8兆1646億円となる見通しである。

 円高による輸出額の減少や先進国を中心とした多機能携帯電話の成長鈍化の懸念があり、電子デバイスは0.9%減、先進運転支援システム等の運転システム搭載車や環境対応車の増加による自動車の電装化率の高まり等、小型・薄型・省エネルギーに貢献する我が国の電子部品への高い信頼性の下で、電子部品は3.1%増加の見通しである。

(平成28年度)

●輸送機械

 輸送機械の生産額は、前年度比(以下同様)0.6%増の32兆1645億円となる見通しである。

  機種別にみると以下のとおり。自動車は、国内に不透明感があるものの、輸出は米国が底堅く、欧州も堅調が期待され、自動車全体では1.4%増。自動車部品は、部品業界として熊本震災等の影響をどの程度受けるか不透明であり、1.0%減。産業車両は、上期が前年度同期にあったディーゼル車の排出ガス規制猶予期間終了による駆け込み需要の反動減があるものの、下期は解消されることが見込まれ、全体では1.0%増。鋼船は、バルカー市況を中心に海運市況の低迷が続くものの、操業を緩やかに上げていくことが見込まれ、3.0%増。航空機は、引き続き高水準の生産が続くが、民間向けの機種が端境期にあることから、機体、発動機、発動機部品が増加するものの、機体部品、装備品が減少し、全体で3.0%減少の見通しである。

(平成28年度)

●精密機械

 精密機械の生産額は、前年度比(以下同様)3.0%増の1兆5332億円となる見通しである。機種別にみると以下のとおり。計測機器は、計量機器が継続して設備投資の増加を見込み、分析機器は医用分析機器が緩やかな伸び、電磁気分析機器、分離分析機器はほぼ横ばいを見込み、光学測定機は国内が微増、輸出は米国、欧州に期待、測量機器は微増を見込み、全体で3.1%増。光学機械は、写真機が4.5%増、望遠鏡・顕微鏡が生物顕微鏡、附属品の伸びが見込まれるものの、工業用顕微鏡、双眼実体顕微鏡は減少し2.2%減、カメラの交換レンズ・付属品が4.6%増、光学機械全体では3.6%増加の見通しである。

(平成28年度)

●金属製品

 金属製品の生産額は、前年度比(以下同様)横ばいの2兆8537億円となる見通しである。機種別にみると以下のとおり。鉄構物・架線金物は、1.0%増。ばねは、4.2%減。機械工具は、特殊鋼工具が下期の伸びを見込み3.2%増、超硬工具は需要先の自動車や工作機械向けが一進一退と見込まれ、輸出は不透明感があり0.5%減、ダイヤモンド工具は研削ホイール、切削工具の伸びが見込まれ2.2%増、機械工具全体で0.5%増。バルブ・コック・鉄管継手は、国内が復興需要や五輪に向けての社会インフラ投資等の増加を見込み、海外は米国向けが堅調なものの、欧州や新興国向けで減速傾向があり、0.3%減少の見通しである。

(平成28年度)

●鋳鍛造品

 鋳鍛造品の生産額は、前年度比(以下同様)0.9%増の2兆5552億円となる見通しである。機種別にみると以下のとおり。粉末冶金製品は、2.0%減。鍛工品は、自動車、産業機械、土木建設機械、輸送機械向けのいずれも増加を見込み、5.2%増。銑鉄鋳物は、横ばい。可鍛鋳鉄・精密鋳造品は、3.1%減。非鉄金属鋳物は、0.1%減。ダイカストは、0.1%減少の見通しである。 

(平成28年度)