日機連講演会「機械安全国際規格の紹介 ―非常停止、ガード及び電気的検知保護設備-」を開催
日機連では、国内産業への機械安全普及活動の一環として毎年度講演会を開催し、主要な国際規格を紹介する他、機械安全に関係する幅広い情報を発信している。 今年度は「機械安全国際規格の紹介」と題して、平成27年11月13日(金)に東京証券会館ホール(中央区日本橋)において285名の参加者を得て開催した。
本講演会では、弊会が国内審議団体となっているISO/TC199(機械類の安全性)及びIEC/TC44(機械類の安全性-電気的側面)の規格を紹介した。 ISO/TC199では、マインツ(ドイツ)で総会(10月28日~29日)が開催され、日本から6名参加した。ISO/TR 22100(ガイド)などの新規提案規格、及び改訂作業中の規格をまじえ動向を紹介した。規格については、ISO 13850(非常停止)の第3版が10月に発行され概要及び変更点を紹介し、また、ISO 14120(固定式及び可動式ガード)では、FDIS(第2版)*が発行され、これに基づき変更された事項を中心に概要を紹介した。 IEC/TC44では、国内外の活動概要と最近の安全技術として機械安全とセキュリティ及びIEC 60204-1が来年発行されることを紹介した。規格については、TC44 WG10/WG14会議(デュッセルドルフ)に出席した情報をまじえ、電気的検知保護設備規格(IEC 61496-3)の改正及び3Dへの拡張とTOFカメラとの融合について、最後に、新たに開発される安全センサシステム規格(IEC 62998)の趣旨等を紹介した。 講演後の聴講者アンケートについては、貴重なご意見として今後の機械安全の活動の参考とする。
*講演会当日前に本規格はISとしてすでに発行されたことが報告された。
[講演概要]
1.主催者挨拶 [日本機械工業連合会 宮崎標準化推進部長]
2.ISO/TC199の動向 (PDFファイル 6,533KB)(禁無断転載) ・ISO/TC199部会とは ・ISO/TC199の組織 ・ISO/TC199の担当範囲 ・ISO/TC199最近の活動 (⇔国内委員会の対応活動) ・ISO/TC199マインツ(ドイツ)総会 ・主な規格の策定動向-SR(定期見直しの結果と今後) ・まとめと今後
3.ISO 13850-非常停止-設計原則 (PDFファイル 11,454KB)(禁無断転載) ・ISO13850とは? ・ISO13850の改訂履歴 ・ISO13850の構成 ・ISO13850の変更点
4.ISO 14120-固定式及び可動式ガードの設計及び製作のための一般要求事項(PDFファイル 10,853KB)(禁無断転載) ・ISO14120とは? ・ISO/FDIS14120の改正点 ・適用範囲 ・ガードの種類 ・設計・政策に関する要求事項 ・種類の選択に対する要求事項 ・要求事項の検証手段
5.IEC/TC44の動向 (PDFファイル 221KB)(禁無断転載) ・IEC/TC44の担当範囲 ・IEC/TC44の組織 ・IEC/TC44部会(国内)活動概要 ・IEC/TC44:技術の動向 (下層が「今後の」重要技術) ・最近の安全技術の動向 ・IEC/TC44関連規格に対応するJIS制定・改正活動 ・おわりに
5.3次元へ拡張される電気的検知保護設備規格(IEC 61496-3)と新たに開発される安全センサシステム規格(IEC 62998)の概要 (PDFファイル 10,918KB)(禁無断転載) ・IEC61496-3の現状 ・IEC61496-3改訂の趣旨 ・2Dの維持と3Dへの拡張 ・議論内容 ・スケジュール ・New Proposal IEC 62998規格の趣旨 ・規格のシステム構成 ・機能と出力形態 ・日本委員会からのコメントと対応 ・宿題 ・スケジュール
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