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統計について 生産額見通し調査 大阪景況調査 機械工業の動向

−平成24年度−

(調査時点平成25年10月)


●一般機械

 

一般機械の生産額は、前年度比(以下同様)5.5%減の12兆7326億円となった。

機種別にみると以下のとおり。ボイラー・原動機は、ガソリン機関やディーゼル機関等が生産拠点の海外シフトが継続し、生産は減少したものの、ボイラー・タービンが大幅に増加したことから、全体で5.0%増。土木建設機械は、国内が震災復興需要の継続等により増加したものの、輸出は北米を除く地域での景気の悪化から減少し、8.0%減。印刷・製本・紙工機械は、国内が横ばいだったものの、海外は欧州をはじめ、北米、中国等の市場も低迷したことから、4.4%減。油空圧機器は、油圧機器が中国の景気低迷による需要の大幅な落ち込み、空気圧機器もアジアでの半導体製造装置向けが落ち込み、16.0%減。ロボットは、国内が自動車産業向けで好調だったものの、海外は中国での設備投資抑制の影響を受け、欧州向けも低迷したことから、12.6%減。動力伝導装置は、欧州、アジアとりわけ中国の景気減速により、需要先の工作機械等での需要減の影響を受けたことから、4.0%減。農業用機械器具は、国内向けが戸別所得補償制度の定着、米価の高値安定等により、海外ではアジア地域での現地生産化の拡大等があるものの、米国向けが堅調で、全体で1.8%増。金属工作機械は、年度後半にアジア地域での需要減少、なかでも中国市場における電気機械向けが急減したこともあり、10.5%減。第二次金属加工機械は、液圧プレス等は伸びたものの、機械プレスやワイヤーフォーミングマシンが落ち込み、7.3%減。鋳造装置は、鋳造機械、ダイカストマシンがともに伸び、6.6%増。繊維機械は、化学繊維機械、紡績機械が増加したものの、準備機械、織機、編組機械等は大きく減少し、全体では23.8%減。食料品加工機械は、復旧・復興需要や近年手控え状態にあった設備投資が見られたこともあり、2.1%増。事務用機械は、海外での現地生産が進み国内生産の減少傾向が続いたことから、14.6%減。ミシンは、工業用ミシン、家庭用ミシンともに厳しく、23.2%減。冷凍機・同応用装置は、冷凍空調用圧縮機等が減少したものの、空気調和関連機器、冷凍冷蔵関連機器は増加し、全体で2.2%増。軸受は、国内が下期から自動車向けで減少、海外も米国向けは増加したが、欧州、アジア向けで減少したため、10.5%減。半導体製造装置及びFPD製造装置は、半導体製造装置が年後半から設備投資の抑制を受け、FPD製造装置は高精細、中小型パネルや有機ELの投資に下支えされたものの、TV向けを中心とした大型パネル用の設備投資が先送りされたこともあり、22.1%減少した。

(平成24年度)


●電気機械

 

電気機械の生産額は、前年度比(以下同様)2.0%減の6兆6941億円となった。

機種別にみると以下のとおり。回転電気機械・静止電気機械器具・開閉制御装置は、

回転電気機械では交流発電機、交流電動機、小型電動機が好調、静止電気機械器具では、電力変換装置が再生可能エネルギー固定買取制度の開始に伴うパワーコンディショナーの増加等により、3.0%増。民生用電気機械は、家電製造企業のグローバル展開に伴い、海外生産シフトが進み、さらには海外生産、海外販売を行う「アウトアウト」も拡大し、世界規模での最適地生産が進んだことから、2.0%減。電球は、生産拠点の海外化、電球形LEDランプの普及の影響を受け、一般照明用電球、電球形蛍光ランプが減少し、10.7%減。電気計測器は、電気計器が増加したものの、電気測定器、工業用計測制御機器、放射線計測器、環境計測器は減少し、全体では15.9%減少した。

(平成24年度)

●情報通信機械

 

情報通信機械の生産額は、前年度比(以下同様)9.3%減の4兆2023億円となった。

機種別にみると以下のとおり。民生用電子機器は、年前半にエコカー補助金による自動車生産増の影響を受けたカーナビゲーションシステムや、一眼レフタイプで人気が出たデジタルカメラの需要増があったものの、薄型テレビ(対前年比82.5%減)、DVDビデオ(同73.1%減)が地上デジタル放送完全移行後の需要減少の影響を大きく受けたことから、全体では27.8%減。通信機器は、有線通信機器がネットワーク接続機器や有線部品は増加したものの、有線端末機器や有線ネットワーク関連機器が減少し、無線通信機器では多機能携帯電話の需要増があり、通信機器全体では2.7%増。電子計算機及び関連装置は、パソコンが低価格化の影響を受けたこともあり、全体で3.3%減少した。

(平成24年度)

●電子部品・デバイス

 

電子部品・デバイスの生産額は、前年度比(以下同様)11.4%減の6兆5319億円となった。

電子部品が多機能携帯電話やタブレット端末の海外での需要拡大効果があったものの、半導体は国内需要が減少、ディスプレイデバイスは薄型テレビ向け大型パネルの需要減により、電子部品は2.1%増加、電子デバイスは17.9%減少した。

(平成24年度)

●輸送機械

 

輸送機械の生産額は、前年度比(以下同様)2.7%増の28兆8681億円となった。

機種別にみると以下のとおり。自動車は、年度前半には国内販売でエコカー補助金による需要喚起により東日本大震災のため落ち込んだ前年を上回ったため、後半にその反動減や海外生産の拡大等による減少があったものの、自動車全体で4.9%増。自動車部品は、自動車市場で上期はエコカー補助金・減税の効果で堅調、下期に減少したものの、通期では1.2%増。産業車両は、フォークリフトトラック、ショベルトラックともに輸出の低迷が続き、下期からは設備投資の抑制が国内需要に影響したことから、全体では3.8%減。鋼船は、手持ち工事の減少により徐々に操業を落としたことにより、9.7%減。航空機は、機体、発動機が減少したものの、機体部品、発動機部品、装備品が大幅に増加し、全体で14.4%増加した。

(平成24年度)

●精密機械

 

精密機械の生産額は、前年度比(以下同様)4.0%減の1兆2876億円となった。

機種別にみると以下のとおり。計測機器は、計量機器が産業機械、工作機械等の需要先で設備投資が伸びず、分析機器は中国への輸出が奮わず、国内も弱含み、光学測定機 は国内で横ばいだったものの、米国、欧州での回復が奮わず、測量機器は国内での復興需要が続いたものの、海外は低迷したことから、計測機器全体で5.0%減。光学機械は、写真機が4.1%増、望遠鏡・顕微鏡は4.5%増、カメラの交換レンズ・付属品が5.4%減となり、光学機械全体で2.1%減少した。

(平成24年度)

●金属製品

 

金属製品の生産額は、前年度比(以下同様)1.5%減の2兆6505億円となった。

機種別にみると以下のとおり。鉄構物・架線金物は、4.7%増。ばねは、下期に自動車生産台数減の影響を受け、4.1%減。機械工具は、特殊鋼工具が自動車向けが下期に落ち込み、5.9%減、超硬工具は大口需要先の自動車向けが下期に厳しかったことから、5.3%減、ダイヤモンド工具が半導体、太陽光発電向けで減少し、6.5%減、機械工具全体では5.6%減。バルブ・コック・鉄管継手は、海外需要の落ち込みにより、3.4%減少した。

(平成24年度)

●鋳鍛造品

 

鋳鍛造品の生産額は、前年度比(以下同様)5.4%減の2兆5566億円となった。

機種別にみると以下のとおり。粉末冶金製品は、0.1%増。鍛工品は、自動車、産業機械、建設機械、輸送機械向けともにいずれも減少し、7.4%減。銑鉄鋳物は、8.8%減。可鍛鋳鉄・精密鋳造品は、7.9%減。非鉄金属鋳物は、3.3%減。ダイカストは、自動車向けが堅調だったものの、一般機械、電気機械、二輪自動車向けは減少し、全体で2.8%減少した。

(平成24年度)