平成27年度 税制改正要望

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平成27年度税制改正に対する機械業界の要望を提出

日機連では、税制金融政策特別委員会(委員長・富田健司川崎重工業㈱常務取締役企画本部長)を中心に平成27年度税制改正についての日機連要望を検討、とりまとめ、10月16日に経済産業省等政府及び関係機関に提出した。

要望内容は重点要望項目として、法人税等実効税率の引き下げ、研究開発税制の拡充、償却資産課税の見直し、の3項目を「成長戦略に直結する重要税制」、受取配当金の益金不算入制度の改善、地方法人課税全体の抜本的見直し、連結納税制度の改善、国際関連税制の見直し・改善、地球温暖化対策税に係る問題について、会計基準変更への対応、その他、の7項目を「制度の合理化が求められる税制」とし、その他国税関係32項目、地方税関係11項目等機械業界の共通項目から構成されている。


平成27年度税制改正に対する機械業界の要望

我が国経済は、長引くデフレからの脱却と日本経済の再生のため、安倍政権が講じた民間主導の経済成長を目指した新たな政策の効果が発現し、経済の好循環が動き始めている。4月の消費税率引上げの影響で消費が減速し、4-6月期は7四半期ぶりのマイナス成長となったが、経済回復の流れが滞ることのないよう、企業は積極的な設備投資等で景気の下支えを行い、政府は需要を後押しする政策を実行するなど、その役割を果たして行くことが必要である。

日本経済の最重要課題は、持続的な経済成長と財政再建の両立である。政府には、6月に改訂した成長戦略をスピード感をもって早期に、確実に実行するとともに、各種規制の緩和、電力供給の安定化、FTA、TPPなど自由貿易協定の早期締結など、国内需要の創出とともに海外市場を見据えた産業の活性化、国際競争力の強化に繋がる諸政策を実現して頂きたい。また、「社会保障と税の一体改革」を確実にやり遂げると共に、社会保障費の膨張に歯止めをかけ、思い切った歳出抑制・削減を実行することが重要と考える。

一方、産業界は自らの成長及び海外需要を国内に取り込むため、グローバル競争に打ち克って新規市場を獲得するとともに、国内のものづくりを維持し、産業浮揚や雇用確保を図ることが必要である。そのため、新製品開発や付加価値創出のために更なる研究開発に取り組むとともに、生産性向上や能力増強等のための新たな投資を実行するなど、国際競争力の強化に努めねばならない。

我々産業人は自らが日本経済再生の担い手であることを認識し、国内外において積極的な事業展開を進めていく所存であるが、政府の更なる後押しが必要であり、企業がグローバル経済において同等の条件で競争できる国内環境整備として、税制上の国際的なイコールフッティングを確保して頂きたい。

我が国の実質的な法人課税負担は世界最高水準にあり、我が国産業の国際競争力、ひいては国全体の立地競争力が一段と低下しているため、「経済財政運営と改革の基本方針2014」の中で示されたとおり、法人実効税率を国際水準である25%まで速やかに引下げる明確な道筋を示し、引き下げは来年度から実行するとともに、成長戦略としての効果が発現できるよう実質減税を実現して頂きたい。また、研究開発税制は研究開発投資額を増加させるとともに、高付加価値産業を日本に残す(呼び寄せる)ための役割を担っており、我が国の成長戦略に欠かせない重要な税制として、今後一層拡充して頂きたい、一方、受取配当金制度と同様、地方法人課税は二重課税状態にあり、加えて煩雑な納税事務を強いられるなど企業は多重の負担に苦慮しているため、地方法人特別税の廃止などを含め抜本的な見直しを早急に行って頂きたい。

企業活力を向上させ、健全なる事業活動を実現し、もって我が国経済の自律的な成長を確保するため、以下に平成27年度の税制改正における要望項目をとりまとめ、その実現を強く要望する。

 

重点要望項目(PDF402KB)

Ⅰ. 成長戦略に直結する重要税制
   
 1. 法人税等実効税率の引き下げ
   
 2. 研究開発税制の拡充
  (1) 税額控除上限の引き上げ措置の恒久化
  (2) 税額控除限度超過額の繰越期間の延長
  (3) 控除限度超過額の繰越要件の撤廃
  (4) オープンイノベーション型(特別試験研究費税額控除制度)の拡充
  (5) 研究開発専用設備及びソフトウエアの即時償却の容認
  (6) 「パテントボックス税制」の導入に向けての検討
   
 3. 償却資産課税の見直し
   
II. 制度の合理化が求められる税制
   
 1. 受取配当金の益金不算入制度の改善
   
 2.  受取配当金の益金不算入制度の改善
  (1) 地方法人課税制度の抜本的見直し-地方法人特別税の廃止
  (2) 機械設備等の償却資産税の評価額算定法の見直し
  (3) 申告・納税方法の簡素化の推進
   
 3. 連結納税制度の改善
  (1) 申告・納税期限の延長
  (2) 連結納税の適用対象子会社の見直し
  (3) 連結納税の開始時・加入時に伴う資産の時価評価の撤廃あるいは除外要件の緩和
  (4) 地方税(法人住民税、法人事業税)における連結納税制度の導入
  (5) 資本金1億円以下の連結対象子会社の交際費の損金算入の容認
  (6) 収用換地等の場合の連結所得特別控除の不利な扱いの是正
  (7) 連結納税グループ離脱時における投資簿価の修正方法の見直し
  (8) 連結納税申告における子法人の個別帰属額届出書提出の廃止
   
 4. 国際関連税制の見直し、改善
  (1) 外国税額控除制度の見直し
 
 控除限度額及び控除限度超過額の繰越期間の延長
 
 控除限度超過額の繰越期間経過後の損金算入の容認
 
 外国税額控除の控除限度額の拡充
  (2) 特定外国子会社に係る所得課税の特例(タックスヘイブン課税)の改善
 
 欠損金の合算の容認
 
 ホワイトリストの導入による軽課税国の明確化又は標準税率による判定
 
 特定外国子会社等の判定の基準となる租税負担割合の更なる緩和(トリガー税率の引き下げ)
 
 合算対象所得から除外される孫会社要件の緩和
 
 適用除外基準の拡充及び事前確認制度の導入
 
 Passive Incomeに対する課税制度の簡素化
 
 資産性所得を発生させる持分10%未満株式の判定の緩和
  (3) 移転価格税制の見直し
 
 定義の明確化と運用環境の整備
 
 調査における手続きのルール化
 
 事前連携の強化
 
 APA(移転価格事前確認制度)の手続き、審査の迅速化
 
 持分基準の見直し
  (4) 二国間租税条約の締結及び改訂の促進等
 
 二国間租税条約の締結及び改定の促進
 
 租税条約の適用を受ける支払に関する「租税条約に関する届出書」の提出要件の緩和
  (5) 国外子会社に係る受取配当金の益金不算入制度の改善
  (6) BEPS行動計画への対応
   
 5. 地球温暖化対策税に係る問題について 
  (1) 地球温暖化対策税の見直し
  (2) 地球温暖化対策税の使途拡大反対
   
 6. 会計基準変更への対応
  (1) 会計上の損失処理の容認
 
 貸倒引当金制度廃止の見直し等
 
 有価証券評価損の計上の容認等
 
 棚卸資産に係る評価損並びに固定資産の減損損失の損金算入
  (2) 国際会計基準のコンバージェンスに伴う税制措置
 
 減価償却費に係る損金経理要件の廃止
 
 試験研究費の発生時損金算入
 
 排出量取引における費用計上時期について
   
 7. その他
  (1) 民法上有効な意思表示に基づく非関連者間の債権の切り捨て、債権放棄並びに債権譲渡の税務上の容認
  (2) 子会社等の整理・支援損に係る取扱いの緩和
  (3) 印紙税の抜本的見直し・廃止
  (4) 消費税仕入税額控除における95%ルールの復活


その他要望項目(PDF353KB)

 (国税関係)
 1.産業全般に関する税制
(1) 企業年金積立金に対する特別法人税の廃止
  (2) 合同会社(日本版LLC)税制の創設
  (3) 適格組織再編に係る適格性判定要件の明確化及び緩和
  (4) 時価評価算定方法の明確化
  (5) 特定資産の買換えの場合の圧縮記帳制度の恒久化
  (6) 確定拠出年金制度の改善
  (7) 役員賞与の損金算入要件の緩和
  (8) 電話加入権の損金算入
 
 2.環境・エネルギー対策の推進に関する税制
  (1) 特定設備等(公害防止用、産業廃棄物処理等)の特別償却制度の適用期限の延長
  (2) 環境対応等関連設備投資促進税制の創設
  (3) 地球温暖化防止、環境改善関連の新製品開発への優遇税制の創設
  (4) グリーン投資減税の拡充
  (5) スマートグリッド等の次世代エネルギー社会システム構築に資する機器への支援措置の実施
 
 3.税制の簡素化、合理化など、その他の税制
  (1) 法人税の法定納付期限の延長
  (2) 消費税の申告・法定納付期限の延長
  (3) 源泉所得税納付期限の延長
  (4) 寄付金の損金算入枠の拡大
  (5) 法人住民税均等割の損金算入
  (6) 交際費損金不算入の不合理の改善
  (7) 会社が負担する海外個人所得税の非課税化
  (8) 国内源泉所得を租税条約の規定で読み替える場合の、駐在員事務所などでの設備の使用料の除外
  (9) 事業再編における減価償却費・準備金繰入の期中損金算入など届出手続きの見直し
  (10) 土地の譲渡等に係る重課制度の廃止
  (11) 地価税の廃止
  (12) 借地権課税における相当の地代価額の引き下げ
  (13) 法人税法上、未経過固定資産税を資産の譲渡対価として扱わないことの通達による明確化
  (14) 控除対象外消費税の損金経理要件の撤廃
  (15) 税法上の繰延資産の範囲の明確化
  (16) 航空機の譲渡における輸出免税範囲の拡大
  (17) 海外の人工衛星を日本のロケットで打ち上げる際の当該衛星に係わる輸入消費税免税措置の導入
  (18) 消費税の特定収入の取扱い(民間航空機及びエンジンの国際共同開発)
  (19) 電子申告の法人税添付書類の電子化
 
 (地方税関係)
  (1) 固定資産税・都市計画税の抜本的見直し
  (2) 特別土地保有税の廃止
  (3) 法人事業税並びに住民税法人税割の超過税率の撤廃
  (4) 建設工事現場などの法人事業税・住民税に対する課税対象判定期間の改善
  (5) 法人住民税均等割の適正課税
  (6) 事業所税の廃止あるいは事業所税の免税点判定における「みなし共同事業」要件基準の見直し
  (7) 連結納税法人に対する地方税中間申告の仮決算方式の導入及び中間申告期限の延長
  (8) 非住宅用地の固定資産税負担の適正化
  (9) 地方税独自課税(法定外普通税等)への対応
  (10) 事業税外形標準課税の見直し
  (11) 固定資産に係る評価時期の見直し

 

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