「成長戦略の強化に向けた平成30年度税制改正共同要望」

「成長戦略の強化に向けた平成30年度税制改正共同要望」

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成長戦略の強化に向けた平成30年度税制改正共同要望を提出

自民党政権公約では、2020年までの3年間を生産性革命の「集中投資期間」と位置づけ、企業の設備投資や人材投資を促すため、大胆な税制をはじめとしたあらゆる施策を動員し、生産性革命を実現することとされた。生産性革命を実現するため、従来にない大胆な政策措置を期待し、日機連は製造業9団体の連名にて「生産性革命の実現に向けた平成30年度税制改正共同要望」を取り纏め、大宮会長(三菱重工業㈱取締役会長)の承認を得て、11月9日、自由民主党に提出、善処方を要請した。


成長戦略の強化に向けた平成30年度税制改正共同要望

わが国経済の好循環を確実なものとし、「未来投資戦略2017」が目指すSociety5.0を、第4次産業革命を通じて実現し、GDP600兆円経済を達成するためには、経済成長の原動力である企業活動の活性化や競争力確保が不可欠である。

自民党政権公約では、2020年までの3年間を生産性革命の「集中投資期間」と位置づけ、企業の設備投資や人材投資を促すため、大胆な税制をはじめとしたあらゆる施策を動員し、生産性革命を実現することとされた。生産性革命を実現するため、従来にない大胆な政策措置を期待する。

このような背景の下、平成30年度税制改正において下記の税制が実現されるよう、製造業等関連9団体の共同要望として特に強く要望する。

なお、わが国の法人実効税率については、近年30%を切る水準へ引下げられたとはいえ、税収中立の下で課税ベースの拡大が行われ、必ずしも企業の実質的税負担の軽減につながっていない。一方、米国トランプ政権においては連邦法人税の20%への引下げが提案され、また欧州においても更なる法人税率引下げの動きが見られる。国際的なイコールフッティング確保に向けて、実質的な税負担の軽減を伴う、OECD加盟国平均(25%未満)と同程度の水準への着実な引下げを目指すことは、わが国として引き続き重要な課題である。その際、繰越欠損金制度や研究開発税制の縮減、外形標準課税の更なる拡大等による課税ベース等の見直しは、回復途上にある企業の勢いを削ぎ、未来への投資の芽を摘みかねないため、強く反対することを、強調しておきたい。

 

   
1. IoT関連投資を促す税制の創設
 

 第4次産業革命は、IoT、AI、ビッグデータ、ロボット等の新たなイノベーションによるデータの先進的な利活用を通じて、ものづくりはもとより、物流、サービス、建設、農業、保安など広範な分野での効率化、生産性の向上を実現するものであり、わが国においてもその普及の促進を図り、Society5.0が示す社会的課題の解決に繋げていくことが強く期待されている。この新たな生産性革命は、良質のリアルデータの広範な利活用がカギとなるものであり、これまでばらばらにあった機器や設備とサービスが、トータルな「システム」として繋がることによって初めて実現できるものである。

 こうした動きを加速すべく、トータルなシステムの構築や導入に対する所要の税制措置を講じていただきたい。併せて、適用の為の申請手続き等が煩雑にならないよう、制度設計において留意頂きたい。

 
2. 償却資産に係る固定資産税の撤廃
 

 企業の設備、機械・装置等の償却資産に課されている固定資産税は国際的に極めて例外的であり、わが国製造業にとって国際的なコスト競争力を損なう大きな要因となっている。

 とりわけ、機械・装置等の償却資産の保有に対して固定資産税を課すことは、設備投資型産業への過重な負担となっており、生産性革命に向けて新たな設備投資を促す政策方向にも逆行している。

 こうした状況のなか、企業の競争力強化とさらなる設備投資促進のため、償却資産に係る固定資産税の撤廃に向けて抜本的見直しを要請する。

   
3. 先進的省エネ・再エネ投資促進税制
 

 2030年のエネルギーミックスの実現に向けて、オイルショック後に示されたわが国の省エネ実績と同程度の大幅な省エネを再度実現することが求められるが、近年エネルギー消費効率の改善は足踏みしており、省エネ効果の高い設備・機器への転換等投資の促進が強く期待される。また、再エネについてもより効率的な導入の促進が求められる。

 ついては、省エネ法の努力義務達成に資する機器の導入、大規模な省エネ投資や複数事業者による新たな連携の取組み、再エネ設備の固定価格買取(FIT)制度に依らない自立化・長期安定化に資する投資の促進に対して所要の税制措置を講じて頂きたい。

   
4. 事業再編促進税制
 

 未来投資戦略2017においてもSociety5.0に向けた横断的課題として事業再編制度の見直しが謳われている。新時代に対応した企業の事業再編の円滑化に向けて、以下の対応を求める。

(1)事業の売却及び買収によるコア事業の強化など、事業単位のポートフォーリオの転換等の円滑化のための新たな課税繰延制度の創設

(2)欧米において一般的な株式対価M&Aの円滑な実施を可能とする課税繰延制度の創設など事業再編円滑化のための各種制度改革の実施

   
  [連名団体]

(一社)電子情報技術産業協会、(一社)日本化学工業協会、(一社)日本機械工業連合会
(一社)日本自動車工業会、(一社)日本造船工業会、(一社)日本鉄鋼連盟、
(一社)日本電機工業会、石油化学工業協会、日本製紙連合会


 

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