その他要望項目

平成19年度税制改正に対する機械業界の要望

 その他の要望項目 要望内容・理由

(国税関係)

1.産業全般に関する税制
     
  (1)  特定資産の買換えの場合の圧縮記帳制度の期限延長
     特定資産の買換えの場合の圧縮記帳制度における「長期所有土地等から建物、機械装置等への買換え」は、企業の長期保有土地の有効利用、事業再構築などを推進し、産業の合理的配置など国の社会・産業政策に沿った資産の買換えのために大きな役割を果たしていることから、適用期限を延長されたい。
  (2)  長期大規模工事以外の赤字工事についての進行基準経理の容認
     長期大規模工事以外の赤字工事についての進行基準経理を容認されたい。
  (3)  工事進行基準経理による工事未収入金の貸倒引当金対象債権化
     工事進行基準経理による工事未収入金を貸倒引当金の対象債権とされたい。
  (4)  確定拠出年金制度の改善
     超高齢化社会の到来に備え、確定拠出年金に係る拠出限度額の撤廃あるいは拠出限度額の引き上げを行われたい。
  (5)  役員賞与の損金算入要件の緩和
     「役員報酬」は、商法・会計における費用認識に伴い、平成18年度税制改正において利益連動型給与など損金算入が認められたが、その要件が厳格すぎるため、利用しづらく、役員賞与の損金算入要件を緩和されたい。
  (6)  電話加入権の損金算入
     電話加入権の実勢相場は下落傾向を強めており、更には近い将来に電話加入権が廃止される方向性を踏まえ、現在非減価償却資産となっている電話加入権の損金算入を認められたい。
 
2.環境・エネルギー対策の推進に関する税制
    
  特定設備等(公害防止用、産業廃棄物処理等)の特別償却制度の適用期限の延長
     特定設備等(公害防止用、産業廃棄物処理等)の特別償却制度の適用期限を延長して頂きたい。
 
3.技術基盤の強化に関する税制
     
(1)  研究開発促進税制の拡充
     我が国産業が技術革新をつうじて産業競争力を強化するため、研究開発促進税制の控除率や限度額の見直しなどを検討して頂きたい。
  (2)  事業革新設備の特別償却制度の適用期限の延長
     事業革新設備の特別償却制度の適用期限を延長して頂きたい。
  (3)  事業基盤強化設備を取得した場合の特別償却・税額控除制度(中小企業等基盤強化税制)の適用期限の延長
     事業基盤強化設備を取得した場合の特別償却・税額控除制度の適用期限を延長して頂きたい。
  (4)  電子計算機買戻損失準備金制度の適用期限の延長
     電子計算機買戻損失準備金制度の適用期限を延長して頂きたい。
 
4.税制の簡素化、合理化など、その他の税制
     
  (1)  法人税の法定納付期限の延長
     法人税の納付期限について、事業年度終了後2カ月以内から3カ月以内に延長して頂きたい。
  (2)  消費税の申告・法定納付期限の延長
     消費税の申告期限について、法人税と同様、1カ月間延長特例を法制化して頂きたい。
  (3)  寄付金の損金算入枠の拡大
     企業は社会への貢献を強く求められており、公益法人など各種団体からの寄付要請に応えねばならない社会状況に鑑み、寄付金制度について次の措置を認められたい。
    丸1一般寄付金の損金算入限度額の引き上げ 
丸2特定公益法人などに対する寄付金の全額損金算入
  (4)  法人住民税均等割の損金算入
     法人住民税の均等割は資本金などの額及び従業者数により定められており、企業にとって一種の必要経費と考えられるため、法人税の計算上は損金に算入することを認められたい。
  (5)  印紙税の抜本的見直し・廃止
     作成文書に担税力を求める文書課税は、電子商取引の急速な普及によりペーパーレス化の進む現状では不合理かつ公平性を欠くものとなっており、印紙税の廃止を含めた抜本的な見直しを行って頂きたい。
  (6)  交際費損金不算入の不合理の改善
 交際費課税を受けている費用の中には、企業経営上必要不可欠なものも含まれていることから、事業規模に見合った範囲での損金算入を認められたい。
  (7)  会社が負担する海外個人所得税の非課税化
 日本の居住者である海外出張者が、現地法令により海外個人所得税を課され、これを会社が負担した場合、税務当局による課税実務においては、給与所得であるとされているが、
 
 会社が負担するのは、会社の業務遂行の必要性による業務命令によって海外出張者が被った「経済的損失の回復」を目的とするものに過ぎず、所得税法施行令第22条に掲げる「非課税とされる在外手当」に類するものであると考えられること
 
 「業務の遂行に関連するもの」である場合は、給与ではないとする法人税基本通達(9-5-5、9-7-16)の取扱いとの間に不整合があると考えられること
 

所得税法においても、個人の外国税額控除制度が用意されているが、当該制度を適用しても、一部の二重課税の排除に留まることが多いことなどから、所得税法上の取扱いにつき、経済的利益のない非課税所得である旨通達などにおいて明らかにされたい。
 また、海外赴任者の日本への帰任後に会社が負担した海外赴任期間に対応する海外個人所得税額が給与所得として扱われることについても、税額が海外赴任期間中に確定しないというやむをえない事情の存在を無視した課税と考えられるため、同様に経済的利益のない非課税所得である旨を通達などで明らかにされたい。

  (8)  国内源泉所得を租税条約の規定で読み替える場合の、駐在員事務所などでの設備の使用料の除外
     租税条約で債務者主義が採用され、かつ使用料の規定に設備が含まれている場合、非PEの駐在員事務所で賃借している車、コピー機等の使用料に源泉徴収義務が生じる。これらは、契約も送金も現地で完結しているため、業者から日本国の税金負担の理解を得られず、納税義務者側の負担にならざるを得ない。源泉徴収を強行するとすれば、現地で設備の賃借もできず、現地での事業遂行に著しい支障を生じることになる。このように源泉徴収義務者が納税負担を事実上予定されている様な仕組みは源泉徴収制度の趣旨から完全にはずれるものであり、制度の手当が是非とも必要である。
  (9)  事業再編における減価償却費・準備金繰入の期中損金算入など届出手続きの見直し
     適格分社型分割などにおける減価償却費・準備金繰入の期中損金経理額などの損金算入に関する届出について、事務手続きの簡素化のため、提出の廃止ないし確定申告書添付への変更を行って頂きたい。
  (10)  土地の譲渡等に係る重課制度の廃止
     土地の譲渡などに係る重課制度は本来、土地高騰による投機的取引の抑制を目的としたものであるが、経済状況が一変し、デフレ対応として土地の流動化促進が求められる現状、本制度は廃止されるべきである。
  (11)  地価税の廃止
     地価税は、投機的取引の抑制を目的として創設されたが、平成10年度から土地有効利用に政策が転換したことにより課税停止となっている現状を鑑み、制度を廃止されたい。
  (12)  不動産取引に係る税制の特例措置の適用期限の整合化
   

不動産取引に係る諸税制について、以下の事項は、不動産の流動化促進のためには一体のものであり、適用期限を同一の趣旨で設けられた不動産取得税の標準税率の特例措置の適用期限である平成21年3月31日にそろえることを要望する。

    丸1  不動産譲渡契約書及び建設工事請負契約書の税額の特例(措置法91条)について、印紙税率軽減措置の適用期限の平成19年3月31日を延長すること。
    丸2   不動産の登記に係る登録免許税の税率の特例(措置法72条)について、適用期限の平成20年3月31日を延長すること。
  (13)  借地権課税における相当の地代価額の引き下げ
     借地権設定における権利金の認定課税について、近年の市場金利及び土地への投資における利回りの実態を鑑み、相当の地代を更地価額の年6%から年3~4%程度まで引き下げられたい。
  (14)  法人税務上、未経過固定資産税を資産の譲渡対価として扱わないことの通達による明確化
     法人税務上、固定資産税の課税対象資産の所有権が年の中途で移転した場合に、取引当事者間で商慣習として通常授受されるいわゆる「未経過固定資産税」を固定資産税そのものではなく「固定資産税相当額」として当該資産の譲渡対価であるとする取扱いが定着しているが、次の理由により、「未経過固定資産税」を資産の譲渡対価として扱わないことを通達に明記することを要望する。
   
  •  定資産税の負担を所有権の移転に伴い按分することは、資産の所有コストを所有期間に応じて分担し合うというものであり、経済的行為として合理性があること。
  • 固定資産税の負担を所有権の移転に伴い按分するのは、固定資産税の仕組みが賦課期日を1月1日としていることに基づくやむを得ないことから行われる便法であり、したがって固定資産税相当額は固定資産税そのものであると解されること。
  • 会社分割において分割法人と分割承継法人との間で未経過固定資産税の授受が行われると、現行の組織再編税制上移転資産の対価として金銭の交付があったとされ、同税制の適格性判定に関する規定が想定していないところにおいて、分割が非適格とされてしまう可能性が残っていること。

 

(地方税関係)

  (1)  分割法人における地方税納付先の一本化、納付手続きの簡素化
     地方税の統一納付機関の設置、または本店所在地都道府県・市町村に一括納付できるようにするなど、納付手続きの簡素化を行って頂きたい。
  (2)  固定資産税・都市計画税の抜本的見直し
     固定資産税・都市計画税について、次に掲げる項目を含め抜本的な見直しを行って頂きたい。
     土地については、地価が一貫して下落を続ける中で、その負担(不動産取得税・登録免許税について同じ)が過重なものとなっており、地価公示価格に対する7割評価の是非も含め、収益力に対して過重な負担とならないよう評価水準などの見直しを図られたい。
     建物については、評価方法に関する抜本的見直し(収益還元価値を基準とする評価方法への転換)を図られたい。
     償却資産税については、特定の設備型産業に偏重しており、国際的に見ても生産財に対する課税は極めて異例であるため、廃止されたい。
  (3)  特別土地保有税の廃止
     特別土地保有税は、土地の有効利用促進という当初の目的を達成したため、廃止されたい。
  (4)  法人事業税並びに住民税法人税割の超過税率の撤廃
     地方税法では標準税率を定めており、特例として各地方自治体の財政状況によって超過税率(標準税率の2割増を限度)を適用することを認めているが、現状は多くの自治体が超過税率を適用しており、企業に過重の税負担を強いているため、法人事業税並びに住民税法人税割の超過税率を撤廃されたい。
  (5)  建設工事現場などの法人事業税・住民税に対する課税対象判定期間の改善
     現行通達上では設置期間が6カ月を超えると「事務所・事業所」に該当し、その地方自治体から受ける便益に比べて法人事業税、法人住民税の納付が大きな負担となっているため、設置期間が1年未満の仮設的、短期的に設置される建設工事現場などについては原則非課税とされたい。
  (6)  法人住民税均等割の適正課税
     法人住民税の均等割は資本金等の額及び従業者数により定められており、現行方式では資本金の大きな企業の小規模事務所(1人事務所等)は受ける便益に比べて過重な負担となっていることから、法人住民税の均等割額を事務所の規模に応じた応益的なものに改め、税率の区分を細かくされたい。
  (7)  事業所税の廃止あるいは事業所税の免税点判定における「みなし共同事業」要件基準の見直し
     事業所税は、新たに導入された事業税の外形標準課税と類似の課税標準であり、二重課税であるため、早急に廃止されたい。廃止されない場合、事業所税については、免税点判定における「みなし共同事業」要件基準の見直しを行われたい。例えば、既に単一の会社として免税点を超えて納税義務者となっている場合、グループ全体の事業合理化のためにグループ会社の入居家屋を集約するような場合においては、みなし共同事業課税の免税点の判定における床面積(または従業者数)に算入しないことを要望する。
  (8)  連結納税法人に対する地方税中間申告の仮決算方式の導入及び中間申告期限の延長
     連結納税制度における法人税の中間申告が前年度実績による予定申告又は仮決算による中間申告の何れかを選択できるのと同様に、連結納税適用法人の地方税の中間申告においても何れかを選択できるようにされたい。
  (9)  非住宅用地の固定資産税負担の適正化
   

非住宅用地の固定資産税負担の均衡化・適正化は、平成16年度税制改正により、地方条例による減額措置が創設されたが、減額による減収に対する国庫よりの財源措置が図られない(地方交付税の不対象)こともあり、一部の自治体を除いてほぼ全ての自治体において減額措置が見送られている。負担水準の均衡化・適正化は全国一律に図られるべきであり、負担水準の上限の引下げ(70%から60%へ)を地方税法において速やかに措置するべきである。

  (10)  地方税独自課税(法定外普通税等)への対応
   

地方自治体が独自で新税創設等を行うことが多くなるため、全ての税目について納税者への事前説明と意見聴取することを法制化すべきである。
  また、特定県において実施されている臨時の特例企業税は、企業活力を低下させるため、即刻廃止されるべきである。