平成26年7月4日付週報記事

平成26年7月4日付週報記事

 

機械産業の発展には人材教育と中小企業との連携が重要
―Dr.フェステゲ ドイツ機械工業連盟会長、当会を表敬、懇談
 
 

 6月24日(火)、来日中の欧州最大の産業団体であるドイツ機械工業連盟(VDMA)のDr.フェステゲ会長始め同連盟幹部が日機連を表敬訪問し、岡村会長(㈱東芝相談役)および安達副会長兼専務理事等と懇談した。


 当日は、冒頭、岡村会長より、「1年半前に誕生した新政権による政策が現時点では功を奏し、我が国経済は緩やかな回復が続いています。しかし、電力供給問題やエネルギーコストの上昇は産業活動に大きな負担を課しており、また、世界で米国と並び最も高い法人税率の引き下げやEU・日本のEPA、TPPなど自由貿易協定の締結は、我が国の本格的な景気回復のためにも是非実現して欲しいと政府に要望しています。


 日本とドイツ両国で基幹産業である機械産業にとって、その技術力を支えてきたのは、優秀な人材であり、また、卓越した技術を有する中堅・中小企業との緊密な連携であります。しかし、日本では若手技術者の能力低下が懸念され、日機連では理数教育の見直しについて政府に働きかけております。また、中小企業を含めた生産拠点の海外移転の増加により、製造業の空洞化が深刻な問題となっており、経産省では昨年度より「グローバル・ニッチ・トップ企業100選」を行い、世界市場でビジネスのできる中堅・中小企業の育成に努めています。


 また、当会では政府に依存するだけでなく、世界のものづくりにおけるパラダイムシフトと革新をもたらす技術動向を把握し、我が国が引き続き強みを発揮して「ものづくり立国」であり続けるための方向性を見定めて、今年から専門部会にて研究することと致しました。その先進例として、貴連盟も参加している、ドイツが産官学を挙げて取り組んでいる「インダストリー4.0」についても参考として学びたいと考えています。


 日本とドイツの企業はともにグローバル市場でビジネスを展開しておりますが、ものづくりを大切にしてきた共通の産業風土を持つ国として、今後も協力をお願いしたい」と挨拶を行った。


 Dr.フェステゲVDMA会長からは、「VDMAと貴連合会は1967年から交流しており、2017年には交流50年を祝うことができます。一般的にドイツ人と日本人は気が合うと言われますが、それ以上に機械産業では密接な関係を感じています。岡村会長の挨拶にあったさまざまな課題について、我々は共通の関心や問題意識を持っています。両国は産業国として同じような美徳や価値観を有しており、相互理解ができやすいと思います。


 日本経済は困難から立ち直りつつありますが、ドイツもユーロ危機からいち早く脱しました。それは我が国の規律、人材、労働組合によるフレキシブルな対応、があったからです。しかし、両国ともエネルギーコストや税金は高く、自由貿易協定の早期締結が必要と思います。


 ドイツは特に機械工業分野は中小企業に支えられています。VDMAの傘下の企業で100万人の従業員を有していますが、大半が家族的な経営であり、それだけ財務・資金体質がしっかりしています。将来に向けて発展するには若い人に良い教育を行い、研修を重ねる必要がありますが、ドイツは改善を進めており、専門的知識をもった若手の成長で今後、更に飛躍できると思います。


 岡村会長の挨拶にありました「インダストリー4.0」はVDMAがイニシアティブをとって推進し、現在では政府や産業界からサポートを受けています。貴連合会も関心をお持ちのようですので、協力していきたいと思います」と挨拶された。


 その後、人材教育や「インダストリー4.0」を中心に意見が交換された。 


 同日夕方、帝国ホテルで開催されたVDMA主催のレセプションには、岡村会長、経済産業省製造産業局の高田審議官、ドイツ大使館のDr.ルッツH.ゲアゲンス公使を始め、機械工業関係工業会メンバーを中心に約70名が出席され、岡村会長もご挨拶された。

 

 

岡村会長(右側)とDr.フェスラゲVDMA会長
岡村会長(右側)とDr.フェスラゲVDMA会長



VDMAの方々(左から3番目がDr.フェスラゲ会長)
VDMAの方々(左から3番目がDr.フェスラゲ会長)



日機連の出席者(左から3番目が岡村会長)
日機連の出席者(左から3番目が岡村会長)