「ロボット大賞」表彰事業は、平成18年度から実施されている。本事業は、①優秀事例を表彰することによりロボット関係者にモチベーションを与える②ベストプラクティスの紹介によりロボット技術の普及を図る③ロボットの社会実装による新社会システムの実現④ロボットの実用化促進、研究開発の高度化、人材育成等を目的としている。
(2) 実施内容
「ロボット大賞」表彰は隔年で実施しているが、平成28年度は「第7回ロボット大賞」表彰を行った。
① 共催者の拡大:平成26年「第6回ロボット大賞」までは、経済産業省と日本機械工業連合会が共催で「ロボット大賞」表彰事業を実施してきた。平成28年「第7回ロボット大賞」では、新たに総務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、国土交通省が共催者に加わった。
② 表彰位の拡充:大臣賞として、経済産業大臣賞に加え、総務大臣賞、文部科学大臣賞、厚生労働大臣賞、農林水産大臣賞、国土交通大臣賞を新たに創設した。
③ 募集部門・募集分野を拡充
募集部門・募集分野を縦横のマトリックス区分とし応募しやすいものとした。
募集部門:(A)ビジネス・社会実装部門 (B)ロボット・システム部門
(C)要素技術部門 (D)研究開発部門 (E)人材育成部門
募集分野:(1)ものづくり分野 (2)サービス分野 (3)介護・医療分野
(4) インフラ・災害対応・建設分野 (5)農林水産業・食品産業分野
④ 協力団体を拡充
表彰位の拡充に伴い、より幅広い業界・分野から協力を得るために、協力団体を10団体から52団体に拡充した。
⑤ 募集期間:4月28日~6月30日
⑥ 応募数:151件(2年前の「第6回ロボット大賞」の86件から大幅な増加となった)
⑦ ロボット大賞審査・運営委員会及びロボット大賞ノミネート委員会の開催
ロボット大賞審査・運営委員会を計4回開催し、「ロボット大賞」実施要領、審査要領、募集要項等の検討・作成、応募案件の一次審査(書類審査)⇒現地調査⇒プレゼンテーション審査を行い各表彰位案の決定を行った。
ノミネート委員会は優れた案件を積極的に発掘する意図から設置され、18件のノミネート(発掘・応募推薦)を行った。その内、4件が受賞に至った。
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審査・運営委員会 |
⑧ 「第7回ロボット大賞」受賞一覧
http://www.robotaward.jp/winning/index.html
⑨ 表彰式:東京ビッグサイト東3ホールのメインステージにおいて、第7回ロボット大賞(経済産業大臣賞、総務大臣賞、文部科学大臣賞、厚生労働大臣賞、農林水産大臣賞、国土交通大臣賞)、最優秀中小・ベンチャー企業賞(中小企業庁長官賞)、日本機械工業連合会会長賞(2件)、審査員特別賞(2件)、と優秀賞(4件)件の表彰を行った。
「第7回ロボット大賞」表彰式
http://www.robotaward.jp/news/index.html#N20161019
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表彰式 |
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表彰式 |
⑩ 受賞ロボット展示会
平成28年10月19日~10月21日、東京ビッグサイト東3ホールの展示会場において、今回受賞した各ロボットを展示した。本展示は「Japan RobotWeek2016」の一環として行われたが、同展の入場者数は前回(平成26年開催)の16,626人から29,260人と大幅に増加した。
受賞は従来の主流であった産業用(製造業用)ロボットのみでなく、介護・医療分野、農林水産業・食品産業分野、研究開発部門、人材開発部門など幅広い範囲からの応募及び受賞となった。本表彰事業は、ロボットによる「生活の質の向上」に貢献している。